資産運用会社Striveが、ビットコインの保有拡大を続けている。先週に17.76BTCを追加購入し、保有量は1万9,882BTCとなった。一方で、買い増しの原資となるSATA優先株の発行残高も膨らみ、年換算の現金配当負担は1億180万ドルに拡大した。
Bitcoin Magazineによると、Striveは6日、同日提出した8-Kでこうした内容を開示した。
追加購入は6月29日から7月2日にかけて実施した。平均購入単価は約5万9,850ドル。マット・コールCEOもX(旧Twitter)への投稿で関連内容を明らかにした。購入規模自体は大きくないものの、2026年第2四半期(2Q)を通じた買い増し基調を改めて示した格好だ。
Striveは、6月30日で終わる2Qの3カ月間に6,236BTCを平均7万4,290ドルで購入した。保有量は3月末の1万3,628BTCから6月末時点で1万9,864BTCに増加。これに先週の追加分17.76BTCが上乗せされ、足元の保有量は1万9,882BTCとなった。
同社は2Qの「BTC Yield」が24.0%だったとした。これは1株当たりのビットコイン保有量の変化を示す指標。「BTC Gain」は3,264BTC、「Amplification Ratio」は67.2%だった。ただし、これらはいずれも一般的な財務指標ではなく、負債や優先株に伴う請求権は反映していないと説明している。
買い増しのタイミングは、ビットコイン相場が大きく下落していた局面と重なった。ビットコインは2025年9月に約11万4,332ドルで取引されていたが、今年2Q末には約5万8,631ドルで引けた。価格下落で保有資産の時価は押し下げられた半面、新規購入単価は低下した。6月30日時点の平均取得単価は1BTC当たり9万4,761ドルで、直近の購入価格を上回った。
現金や保有有価証券を含む資産規模も拡大した。6月30日時点の現金保有額は1億4,450万ドルで、3月末の9,510万ドルから増加した。StrategyのSTRC優先株を50万5,000株保有しており、評価額は約4,290万ドル。総資産は約13億5,000万ドルだった。
その一方で、ビットコイン買い増しに伴う現金負担も重くなっている。Striveは、SATAとして取引されるシリーズA永久優先株を通じて資金の一部を調達している。この優先株は年率約12.25%の累積型で、現金配当は毎月支払う。6月30日時点のSATA発行残高は7億8,300万ドルに増え、年換算の配当負担は3月末の5,620万ドルから1億180万ドルへ拡大した。
Striveは、ビットコインを財務資産として積み上げる戦略では後発組に当たる。2022年にビベック・ラマスワミが設立した資産運用会社として発足し、2025年9月にAsset Entitiesとの合併を通じてビットコイン蓄積戦略を開始した。その後、ビットコイン保有企業Semler Scientificを全額株式交換で買収することで合意し、この取引は今年承認された。買収により約5,000BTCが加わった。統合後の法人は、元CalPERS幹部のコール氏が率いている。
同社は今回公表した数値が暫定値である点にも言及した。四半期決算の締め手続きは完了しておらず、開示したデータは未監査の予備値だという。加えて、同社株価がビットコイン保有価値と乖離する可能性があることや、過去の利回りが将来の成果を保証するものではないこともあわせて示した。
なお、類似戦略を採るStrategyは同日、優先株配当の原資確保に向けて3,588BTCを2億1,600万ドルで売却したと発表した。これはStrategyとして過去最大のビットコイン売却となる。Striveについても、今後は保有拡大と並行して調達コストをどう管理するかが注目点となりそうだ。