Strategyが約2億2500万ドル相当のビットコインを売却し、市場で波紋が広がっている。ビットコインに批判的な立場で知られる経済学者のピーター・シフ氏は、この売却による実現損失が約5400万ドルに上るとの見方を示した。一方で、市場では今回の売却を単純な損失確定とはみなさず、保有戦略の調整と受け止める向きもある。
ブロックチェーンメディアのU.Todayが6日(現地時間)に報じた。シフ氏は、今回の売却はStrategyがこれまで掲げてきたビットコインの長期保有路線と明確に食い違うと指摘した。
Strategyはこれまで、積極的なビットコイン買い増しと長期保有、さらには「永久保有」を前面に打ち出してきた。そうした企業が大規模な売却に踏み切ったことで、暗号資産市場の内外で注目が集まっている。
シフ氏によると、Strategyは直近2週間で3588BTCを1BTC当たり平均6万196.73ドルで売却したという。同氏は、同社の平均取得単価を基準にすると、1BTC当たり約1万5000ドルの実現損失に相当すると試算した。
この前提に基づけば、損失額は総額で約5400万ドルに達する計算になる。シフ氏は、同様の市場環境が続けば、追加売却によって損失がさらに膨らむ可能性があるとも主張した。あわせて、マイケル・セイラー氏が掲げてきた「ビットコインを買って保有する」という原則にも反すると強調した。
もっとも、市場の見方は一様ではない。一部の市場参加者は、Strategyによる保有ビットコインの一部売却が、同社にとって必ずしもマイナスとは限らないとみている。ビットコイン市場全体にとっても、前向きに受け止められる可能性があるとの声も出ている。
こうした反応は、今回の売却が単なる損失確定にとどまらず、保有戦略の変化を示すシグナルとして受け止められていることを示している。とりわけ、「永久保有」を強調してきた企業が実際に大規模売却に動いたことで、市場は今後の追加売却の有無や戦略修正の可能性を注視している。
焦点は損失額そのものよりも、Strategyが今後もビットコインの保有圧縮を進めるのかどうかに移りつつある。次の売買判断は、同社の長期保有戦略に対する信認だけでなく、市場における象徴的な存在感にも影響を及ぼす可能性がある。