中国のスマートグラス企業Even Realities Technologyが、TencentやMeituanなどが参加したプレシリーズBで1億5000万ドル(約225億円)を調達した。評価額は10億ドルに達し、ユニコーン企業となった。
米CNBCが6日付で報じたところによると、同社は2023年設立。深圳に拠点を置き、調達資金は次世代スマートグラスプラットフォームの開発、AI機能の統合強化、グローバル展開の拡大、製品開発の加速に充てる方針だ。
創業者兼CEOのウィル・ワン氏は、2016年から2018年までAppleに在籍し、Apple WatchとiPhoneの開発および量産に携わった。
同社は2025年末、大型ディスプレイを軽量フレームに組み込んだスマートグラス「Even G2」と、G2のディスプレイを制御するスマートリング「Even R1」を発売した。製品コンセプトには、ウィル・ワン氏のAppleでの経験も反映されているという。
主力製品のEven G2は、MetaとRay-Banの協業製品と異なり、カメラや録画用ハードウェアを搭載しない。代わりに、レンズ内蔵のヘッドアップディスプレイを通じて、メッセージ表示やナビゲーション、リアルタイム翻訳機能を提供し、プライバシー保護を打ち出している。
ユーザーと開発者は米国に集中しており、全ユーザーの過半が米国に所在する。開発者の約80%も米国だという。
スマートグラス市場も拡大が続く。IDCによると、2026年1〜3月期の世界のスマートグラス出荷台数は225万台となり、前年同期比167%増だった。Metaが約70%のシェアで首位に立ち、深圳のRayNeo TechnologyとXiaomiが続いた。
市場拡大をけん引したのは、MetaとRay-Banの協業製品を中心とする非ディスプレイ型スマートグラスの普及だ。ディスプレイ搭載モデルと仮想現実機能を含む世界のスマートグラス出荷台数は、2030年に5000万台へと2倍超に増える見通しとされる。
Alibabaは2月、「Quark AI Glass」を発売した。
Even Realities Technologyはこれまで、CDH Investment、Monolith Management、CVC Capitalなど、中国系ベンチャーキャピタルやプライベートエクイティを中心に資金を調達してきた。1月には、香港に本社を置くUnicorn Capital PartnersとXianghe Capitalからも出資を受けた。
競合のRokidは3月、5億2200万ドル(約783億円)を調達し、評価額は25億8000万ドルとされた。TCL Electronicsが育成したRayNeoの評価額は2億3990万ドルだった。