サイバーセキュリティスタートアップのEntが、シードラウンドで1億ドル(約150億円)を調達した。従業員やAIエージェント、アプリケーションの挙動を文脈ごとに解析するワークスペース向けセキュリティ基盤を開発しており、インシデントが発生する前の対処を狙う。
米Security Boulevardが18日(現地時間)に報じたところによると、Entの基盤は、従業員、AIエージェント、アプリケーションの行動から意図を把握する仕組みを採る。顧客が管理するクラウド環境上で稼働し、軽量なエンドポイントエージェントを通じて、アプリケーションやブラウザ、AIワークフロー、データ移動、ローカルアプリの実行環境を含む全体の挙動を監視する。
ファイルやプロセスのイベントを個別に追うのではなく、行動の文脈を解析することで、セキュリティインシデントの発生前に介入できるようにするのが特徴だ。
同社は、AIエージェントの企業システムへの接続が広がるほど、こうしたアプローチの重要性は高まるとみている。AIエージェントは一見正規の業務に見えても、悪意ある指示に従ったり、当初の要求に含まれないコマンドを実行したりする可能性があるためだ。
Entによると、このソリューションは内部者リスク管理、データ漏えい防止、AIガバナンス、エンドポイント脅威への対処、インシデント調査などに活用できるという。
Entは、Microsoftのセキュリティ部門出身のエリアス・マヌソス氏とブランダン・ディクソン氏が共同創業した。両氏は、Microsoftによる脅威インテリジェンス企業RiskIQの買収後、Microsoft Security Copilotの開発にも携わった経歴を持つ。
マヌソス氏は「AIベースの攻撃は、以前なら数日かかっていたことを数秒で実行する」としたうえで、「従来型のセキュリティシステムが問題を検知した時点では、すでに手遅れになっている」と述べた。