ミームコインの活用拡大を象徴するイメージ。写真=Shutterstock

Rakutenの暗号資産取引サービス「Rakuten Wallet」が、愛犬の写真を投稿したユーザーにShiba Inu(SHIB)とDogecoin(DOGE)を進呈するキャンペーンを始めた。単なる販促策にとどまらず、日本の流通プラットフォームでミームコインを集客やロイヤルティ施策に活用する動きが広がっている。

U.Todayが18日(現地時間)に報じたところによると、Rakuten Walletは「フォトコンテスト2026」を開催する。Xに愛犬の写真を投稿したユーザーを対象に、SHIBとDOGEを進呈する企画だ。

参加対象となり得るユーザーは約4400万人。受賞者は計11人で、10人にそれぞれ1111万1111SHIBを進呈する。最優秀賞の1人には1111DOGEを贈るとしている。

市場では今回の施策について、景品付きキャンペーンにとどまらず、日本の暗号資産市場の変化を映す事例との見方が出ている。日本の個人投資家の間では、SHIBやDOGEのようなミームコインが少額で購入できる資産として浸透しつつあり、企業側もショッピングやポイント、決済サービスと組み合わせて利用者参加を促している。

なかでもRakutenは、SHIBの活用先を自社の決済サービス「Rakuten Pay」へ広げている。SHIBは投機対象にとどまらず、実際の消費に使える決済手段としての位置付けを強めつつある。業界では、Rakutenのエコシステムを通じて、約500万の小売加盟店ネットワークで活用できる余地が広がったとみている。

こうした動きには、制度面の追い風もある。日本暗号資産取引業協会(JVCEA)は昨年11月、SHIBを要件を満たした「グリーンリスト」資産に指定した。これにより、大手企業も個別の取扱審査に伴う負担を抑えながら、SHIBをサービスやプロモーションに組み込みやすくなった。

競合するMercariも、ミームコイン分野の取り込みを進めている。Mercariは今月初め、子会社Mercoinを通じてSHIBの売買サービスを追加した。月間利用者2300万人のプラットフォームでは、ポイントや中古品取引の売上金を使ってSHIBを直接購入できる。最小取引金額は1円だ。

こうした超少額取引の仕組みは、暗号資産の投資経験がない一般ユーザーの参入障壁を下げている。Mercoinによると、日本の暗号資産口座約1400万のうち、400万がMercariユーザーの口座で、このうち85%はMercoinを通じて初めて暗号資産市場に参加したという。従来型の暗号資産取引所ではなく、流通プラットフォームが新規投資家の流入窓口になっている構図がうかがえる。

業界では、SHIBがRakutenとMercariの両エコシステムに取り込まれたことで、日本の暗号資産市場の競争構図にも変化が生じているとみる。暗号資産の利用が取引所中心から、買い物や決済、ポイントサービスへと広がるなか、ミームコインも投資対象に加え、ロイヤルティ施策の一環としての役割を担い始めたとの分析がある。

今後の焦点は、SHIBやDOGEといったミームコインが価格変動を狙う資産にとどまるのか、それとも流通プラットフォーム内で実際の消費や決済を促す手段として定着するのかに移りつつある。

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