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暗号資産市場の調整が続く中、ステーブルコインの存在感が強まっている。CryptoRankが15日に公表した報告書によると、暗号資産市場全体の時価総額が2025年9月の高値から約50%縮小する一方、ステーブルコインの構成比は7.6%から15%へとほぼ倍増した。

ブロックチェーンメディアCoinPostが17日(現地時間)に伝えた。報告書では、暗号資産全体の時価総額が約4.2兆ドル(約630兆円)から2.1兆ドル(約315兆円)前後まで減少した一方、ステーブルコインの比率は大きく上昇したとまとめている。

シェア拡大の主因は、ステーブルコインの供給急増ではなく市場全体の縮小だ。ステーブルコインの供給量は2860億ドル(約42兆9000億円)から3160億ドル(約47兆4000億円)へと約10.6%増にとどまった。

CryptoRankは、シェア上昇の背景について、新規発行の急増よりも、その他の暗号資産の価格下落による「分母」の縮小が大きかったと分析した。報告書では、この動きを「暗号資産市場の調整局面で、ステーブルコインがWeb3の中核セグメントとして浮上した」と評価している。

銘柄別では、TetherのUSDTが供給増の大半を占めた。2025年9月以降の新規供給304億ドル(約4兆5600億円)のうち、USDTは180億ドル(約2兆7000億円)で、全体の約59%を担った。

一方、EthenaのUSDeは、2025年10月のBinanceを巡る問題と市場低迷に伴う利回り低下の影響で、供給量が84億ドル(約1兆2600億円)減少した。

CircleのUSDCとSkyのUSDSを合わせた供給増は71億ドル(約1兆650億円)だった。上位5銘柄以外の発行体でも供給は合計140億ドル(約2兆1000億円)増え、伸び率は約64%に達した。

もっとも、市場の集中度はなお高い。USDTとUSDCの2銘柄で、ステーブルコイン市場全体の83%を占めた。

成長率では後発組の伸びが目立った。時価総額3億ドル(約450億円)以上の銘柄では、PaxosのUSDGが360%増で最大の伸びを記録。続いてUSYCが324%、OndoのUSDYが233%、PayPalのPYUSDが143%、RippleのRLUSDが131%増となった。

これらの銘柄はいずれも、決済・金融分野の大手企業が発行している点が共通する。2025年9月時点では時価総額が10億ドル(約1500億円)未満だったが、その後は20億〜30億ドル(約3000億〜4500億円)規模まで拡大した。CryptoRankは、多くの銘柄に共通する特徴として、準備金の運用収益を保有者に還元する仕組みを挙げた。

USDYとUSYCは、米国債の利回りを直接還元するトークン化米国債型のステーブルコインだ。PYUSDは、PayPalのリワードプログラムを通じて報酬を付与する仕組みを採る。

こうしたモデルは、準備金の運用収益を発行体側が取り込むUSDTやUSDCとは異なる。ステーブルコイン市場では、調整局面で構成比が高まる一方、収益分配型を打ち出す新興勢の拡大と、既存大手による寡占が同時に進む構図が鮮明になっている。

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