ビットコインは米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に6万5000ドルを下回って推移しており、目先は節目となる6万4000ドルを維持できるかが焦点となっている。市場では、Fed新議長就任後初の会合となる今回のFOMCを、短期的な方向感を左右する材料として警戒する見方が広がっている。
Cointelegraphによると、今回のFOMCはケビン・ウォッシュ氏のFed議長就任後初の会合となる。Fedは米東部時間午後2時に政策金利の据え置き・変更を発表する予定で、その後の記者会見での発言も相場変動を左右する要因として注目されている。
市場参加者の間では、今回の会合が単なる金利判断にとどまらないとの見方が出ている。暗号資産トレーダーのキラ氏は、ビットコインがFedの政策発表の前後に弱含む傾向があると指摘。足元では会合を前に強気の見方も出ているが、結果は発表前の時点で相当程度織り込まれることが多いとした。
実際、ビットコインは前日も上昇の勢いを欠いた。株式市場がイランを巡る安心感を背景に堅調に推移する一方、ビットコインは需要の弱さから6万7000ドル台で上値が重くなるとの見方が出ていた。
とりわけ市場が注視しているのが6万4000ドルの水準だ。キラ氏は、この価格帯を維持できなければ強気の地合いが崩れる可能性があると指摘。FOMCをきっかけに、6万ドル近辺の安値を再び試す展開もあり得ると警戒感を示した。
一部トレーダーの間では、FOMC直前に短期的な反発が入る可能性がある一方、その後は再び弱含むとの見方も出ている。STABL共同創業者のニルス氏は、米国とイランの和平合意が近づいた局面でFOMCが開かれる点も相場の変動要因になり得ると述べた。
半面、FOMC通過後に上昇基調が戻るとみる向きもある。アナリストのCryptic Tradesは、ビットコインが日足チャート上で主要な2本の移動平均線が重なるサポート帯まで調整した後、反発基調を維持する可能性があると分析。「今回の調整後、次の大きな上昇局面が来る」との見方を示した。
FOMCを前に市場が神経質になっている背景には、金利判断そのものよりも、その後に示される政策スタンスへの関心がある。市場では金利据え置き観測がある程度織り込まれており、投資家はウォッシュ議長がインフレと景気減速リスクをどう評価するかに注目している。
今後の金利見通しに関する発言が想定以上にタカ派と受け止められれば、暗号資産を含むリスク資産全般の投資心理が冷え込む可能性がある。テクニカル面でも、6万4000ドル近辺は直近の調整局面で買いが入るかを見極める重要な価格帯とされ、この水準を維持できればFOMC後の反発期待が残る。一方、下抜ければ短期的な売り圧力が強まり、6万ドルの再試験に加えて5万5000ドルの目標値が再び意識される可能性もある。