ビットコインは6万ドル近辺で下値の堅さが意識されている。写真=Shutterstock

ビットコインが6万ドル近辺で下値の堅さを意識させている。中期的には二重底の形成や週足RSIの強気ダイバージェンスが意識されており、市場では9月にも10万ドル回復を試す可能性があるとの見方が出ている。一方で、短期の上値抵抗やクジラの売り圧力はなお重荷だ。

Cointelegraphが15日(現地時間)に報じたところによると、ビットコインは足元の反発で6万7000ドル近辺まで戻した。ただ、短期的なレジスタンスに差しかかっているうえ、大口保有者による売りも観測されており、上昇基調の定着にはなお見極めが必要な局面とされる。

ビットコインは6月の急落で一時6万ドルを下回った後、安値から約13%反発した。背景には、米国とイランの予備的な休戦を受けたリスク選好の持ち直しに加え、原油安を通じて短期的なインフレ懸念が和らいだことがある。15日にはこうした安心感から、リスク資産全般の上昇に歩調を合わせる形で6万7000ドル近辺まで上昇した。

中長期のチャートで注目されているのが、6万ドル近辺での二重底形成の可能性だ。ビットコインは2026年に入ってから同じ価格帯で2度反発している。3日足では、3月安値後の最初の底と6月急落後の足元の反発が重なっており、買い需要の厚い価格帯を市場が守っているシグナルと受け止められている。

このパターンでは、8万1000ドル近辺がネックラインとなる。終値ベースでこの水準を明確に上抜ければ二重底が確認され、8月から9月にかけて10万8000ドルまで上値余地が広がる可能性がある。現在値からは60%超の上昇余地となるが、逆に6万ドルの支持線を割り込めば、このシナリオは大きく後退する。

週足チャートでは、価格と相対力指数(RSI)の間で強気ダイバージェンスも確認されている。価格が6万〜6万5000ドルで安値を切り下げた一方、RSIは安値を切り上げた。売りによって価格は下押しされたものの、下落モメンタム自体は弱まっていることを示す動きだ。こうしたパターンは、2022年の弱気相場の底入れ局面でも見られたという。

アナリストのジェレはX(旧ツイッター)で、「今後数カ月のビットコインは、2022年後半と似た値動きになる可能性がある」と指摘した。ただし週足では、20週指数移動平均線の7万4500ドルと、50週指数移動平均線の8万2500ドルをまず回復する必要がある。これらの水準を回復できれば、夏場に10万ドルへ戻す可能性が高まるとの見方だ。

もっとも、短期の値動きにはなお警戒感が残る。日足では、弱気フラッグ上限のトレンドラインと20日指数移動平均線が重なる6万6700ドル近辺の抵抗帯を試している。この水準で上値を抑えられれば、再び6万3600ドル前後の下限トレンドラインまで押し戻される可能性がある。

日足終値でこの下限を下回れば、弱気フラッグの下放れが確認される。直前の下落幅を当てはめた下値目標は5万3850ドルで、足元の水準から約20%低い。

出来高の減少も短期的な警戒材料だ。フラッグ形成中に出来高が細っていることは、今回の反発が本格的なトレンド転換ではなく、一時的な戻りにとどまる可能性を示唆している。

オンチェーン指標でも慎重な見方が出ている。CryptoQuantのアナリスト、ダークポストは、ビットコインの調整後にBinanceへのクジラ資金の流入が急増したと明らかにした。直近1カ月では、10万BTC超を保有するクジラによるBinanceへの流入量が1日平均3200BTCとなり、4月末の1200BTCから大きく増えたという。

ダークポストは、「こうした動きは、直近の下落局面で多くの大口保有者が売却を強めた、あるいは少なくとも売り意欲を高めたことを示唆する」と述べた。

市場では、6万ドルの支持線を維持できるかに加え、6万6700ドルの短期抵抗を上抜けるかが焦点となっている。二重底や週足RSIのシグナルは中期反発への期待を支える一方、クジラの売り圧力と短期の弱気パターンは依然として残る。10万ドル回復シナリオの実現には、なお追加の確認が必要だ。

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