XRP(写真=Shutterstock)

XRP価格が数カ月にわたって方向感を欠くなか、XRP現物ETFへの資金流入や大口ウォレットの積み増し、Rippleの機関向け事業の拡大といった関連指標が過去最高水準に達しているとの見方が出ている。

ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicは28日、Digital Ascension Groupのジェイク・クレイバー会長の見方として、XRP価格の推移とは対照的に、機関投資家関連の指標が大きく改善していると伝えた。

クレイバー氏はX(旧Twitter)への投稿で、XRPの採用動向やETF、大口保有者の蓄積、Rippleの機関向け事業拡大に関する複数の指標が、価格の伸び悩みとは別に強含んでいると指摘した。

その一例として、RippleがCNBCの2026年版「Disruptor 50」で16位に入り、リスト掲載企業のなかで唯一の暗号資産ネイティブ企業だった点を挙げた。

未上場の有力企業を追跡するPrime Unicorn Indexでも、Rippleは企業価値260億ドル超でトップ10入りした。クレイバー氏は、機関投資家やコンプライアンス部門が投資前のデューデリジェンスで、こうしたランキングを参照するケースがあると説明している。

XRP現物ETFへの資金流入も拡大している。2025年11月の上場以降、5月11日の1日当たり流入額は2580万ドルとなり、1月5日以降で最大を記録した。

このうち、Franklin Templetonの「XRPZ」には1360万ドルが流入し、年初来で最大の日次流入額となった。

5月11日から15日までのXRP現物ETF全体の流入額は6050万ドルに達し、年初来で最大の週間実績になったという。

クレイバー氏はさらに、XRP現物ETFはビットコイン、イーサリアムに次ぐ第3の暗号資産ETFカテゴリーになったと主張した。累計流入額は14億1000万ドルに増え、ビットコイン現物ETFに次いで2番目の速さで10億ドルを突破した暗号資産ETFになったとも述べている。

オンチェーン指標でも蓄積の動きが続いている。5月12日時点で、1万XRP以上を保有するウォレットは約33万2230件となり、過去最多を更新した。

100万XRP以上を保有するウォレットも、2026年に入って42件増加した。クレイバー氏は、この大口層の増加ペースは2025年9月以来の水準だとしている。

大口ウォレットの買い増し規模も膨らんだ。2026年1〜3月期には、100万XRP以上を保有するウォレット群が12億XRPを追加で積み増し、2023年以降で最大の四半期ベースの蓄積量になったという。

足元のレンジ相場では、単一ウォレットが2億5000万XRPを追加取得したとも伝えられた。

取引所からの流出比率も上昇した。BinanceではXRPの大口資金による流出超過比率が91.4%まで上がり、2024年以降で最高水準を記録した。

これは取引所への流入を流出が上回っていることを示す指標で、市場では長期保有シグナルとして受け止められている。

Rippleの機関向けインフラ拡大も進んでいる。プライムブローカレッジのHidden Road買収を12億5000万ドルで完了した後、米国の預託決済機関であるDTCCとNSCCの清算ディレクトリに社名が掲載された。

こうした動きについては、Rippleが伝統的金融の決済インフラに一段と接近したとの見方も出ている。

Ripple CustodyはSecurosys、Figmentとの提携を通じて事業を拡大し、Chainalysisの取引スクリーニングツールも統合した。Ripple Paymentsも60超のグローバル市場への展開を続けている。

先行きの資金流入見通しにも言及があった。Standard Charteredは年初にXRP見通しの一部を調整したものの、米議会に提出されたクラリティ法案が成立すれば、2026年中にXRP現物ETFへ40億〜80億ドルが流入する可能性があるとみている。

クレイバー氏は、この推計が足元までの累計ETF流入額をなお大きく上回る規模だと指摘した。

同氏は、機関投資家向けインフラ、ETF需要、大口保有者の蓄積がそろって強まっており、こうした流れはXRP価格の本格的な上放れに先行して現れているとみている。

価格が停滞する局面でも、資金フローや保有構造、機関投資家との接点が変化し続けていることが、足元のXRP市場をみるうえで重要な論点になっている。

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