Ethereumの価格が年初来で28%下落する一方、DeFi、ステーブルコイン、ステーキングを巡るオンチェーン指標は拡大が続いている。ネットワーク基盤としての存在感が改めて意識される中、市場では長期目線での強気観測が浮上している。
米ブロックチェーンメディアのCointelegraphが23日(現地時間)に報じたところによると、Ethereumネットワーク上のDeFi流動性は約430億ドル、ステーブルコイン残高は1650億ドルを超えた。パブリックブロックチェーン全体で追跡されるトークン化資産のうち、約55%をEthereumが占めているという。
Token Terminalの集計でも、トークン化ETF市場におけるEthereumのシェアは76.9%だった。同市場の時価総額は4億ドルを上回る。価格が軟調な一方で、オンチェーン金融インフラとしてのシェアはなお高水準を維持している。
ステーキング需要も衰えていない。ネットワークデータによると、ステーキングされたETHは約3910万枚と、総供給量の約32%まで拡大した。これを支えるアクティブバリデーターは89万6000を超えた。
とりわけ、ステーキングの参入待ちキューには349万ETH超が積み上がり、待機期間は60日超に達した。一方、出金待ちのETHは7424枚にとどまった。
こうした待機需要の拡大は、価格が弱含む局面でも大口のETHが継続的にステーキングへ回っていることを示す動きとみられる。暗号資産アナリストのダナカ氏は、こうしたオンチェーンシェアのデータを根拠に、Ethereumを長期で積み増す投資判断は依然有効だとの見方を示した。
長期保有者の蓄積アドレスへの流入も確認された。CryptoQuantのデータによると、5月20日に蓄積アドレスへ流入したETHは24万8400枚となり、1月6日以降で最大の1日流入を記録した。こうしたアドレスは、一般に売却頻度の低い長期保有者と結び付けられることが多い。
先行きの価格レンジを巡っては見方が分かれている。トレーダーのCrypto Bullet氏は、週足チャート上でETHが1000〜5000ドルの長期蓄積ゾーンにあると分析。過去数年は、買い手がより大きな上昇トレンドに先立って緩やかにポジションを積み上げてきた局面だと評価した。
一方で同氏は、ETHが1000〜1300ドルを再び試す可能性にも言及した。次のサイクル拡大前に訪れる最終的な投げ売り局面になり得るとしている。長期の上値目標としては、2027〜2029年に7700〜1万4000ドルを示した。
Ethereumは価格面では弱含みが続くものの、オンチェーン金融、トークン化資産、ステーキング需要の各分野で中核ネットワークとしての地位を維持している。Cointelegraphは、短期的な価格変動とは別に、蓄積アドレスへの流入や長期保有の流れが続くかが今後の焦点になると伝えている。