ポケモンカードはコレクションに加え、投資対象としても注目を集めている。写真=Shutterstock

ポケモンカードがコレクションの枠を超え、投資対象として売買される動きが広がっている。希少カードは数百万ドルで取引される一方、一般向け商品でも発売直後の品切れや高値転売が相次いでいる。CNBCが22日(現地時間)に報じた。

鑑定会社PSAを傘下に持つCollectorsの集計によると、ポケモンカードの価格は2004年から2020年にかけて282%上昇し、2020年以降はさらに1350%上昇した。価格高騰を背景に、短期売買で利益を狙う資金に加え、資産保全先を求める超富裕層の需要も流入している。

とりわけ高額カード市場では、暗号資産投資家の存在感が強まっている。ロンドンのオークション会社Stanley Gibbons Baldwinsでトレーディングカードを担当するロイ・ラフタリー氏は、暗号資産で大きな利益を得た買い手が、その資金をポケモンカードに振り向けていると説明した。

同氏によると、顧客の多くは純粋なコレクターというより、高額なコレクタブルを投資先として探す層や、ビンテージカードを転売する目的で在庫を押さえようとする業者だという。

こうした流れに拍車をかけたのが高額取引の相次いだことだ。インフルエンサーのローガン・ポール氏は2月、希少カード「ピカチュウ・イラストレーター」を1600万ドル超(約24億円)で売却した。同氏はこのカードを2021年に500万ドル超(約7億5000万円)で購入していた。このほかの希少カードでも、数十万ドル規模の取引が出ている。

過熱は希少カードにとどまらない。英国では「Mega Evolution Ascended Heroes Elite Trainer Box」の公式価格が54.99ポンドであるのに対し、eBayでは100ポンド超、最高で300ポンド超で販売されている。「Scarlet & Violet 151 Elite Trainer Box」も、450ポンド超で出品された例があった。

ラフタリー氏は、こうした値動きを見た19〜22歳の若年層が、「50ポンドのElite Trainer Boxを買って100ポンドで転売できる」と考えるようになっていると語った。

この過程で、いわゆるスキャルパーの存在が品薄をさらに深刻にしている。ファンの間では、短期利益を狙って商品を買い占め、定価の数倍で転売する人々をスキャルパーと呼ぶ。こうした転売業者は、自動化プログラムを使ってオンライン在庫を素早く確保する。

サンダーランド大学でメディア・コミュニケーションを教えるステファニー・ファーンズワース氏は、こうした構造が供給逼迫を招き、消費者をより高値の二次流通市場へ追いやっていると指摘した。

需要拡大の背景には、ポケモン人気の再燃もある。2016年のモバイルゲーム「Pokemon Go」の配信と、2017年のNintendo Switch向け新作の発売によって、ノスタルジーを抱くミレニアル世代と新たなファン層の双方を取り込んだ。

直近3年間は、1990年代後半に登場した初期キャラクターを中心に据えたカードセットが相次いで発売され、人気はさらに高まった。The Pokemon Companyは数カ月ごとに新セットを投入しており、今年は30周年記念商品にも注目が集まっている。

もっとも、市場を動かしているのは投機需要だけではない。Mizuhoのシニア株式アナリスト、デービッド・ベリンジャー氏は、ポケモンカード市場は非常に速いペースで変化しており、ややバブル的な局面もみられると分析する一方で、セットの完成や好みのキャラクターの収集を楽しむコレクター層は依然として厚いと述べた。

キーワード

#ポケモンカード #トレーディングカード #暗号資産 #転売 #PSA
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.