EcoPro Innovationは22日、世界的な完成車メーカーと水酸化リチウムの長期供給契約を締結したと発表した。供給量は4年間で計1万2000トンで、電気自動車約20万台分に相当するという。
同社が完成車メーカー向けに水酸化リチウムの供給契約を結ぶのは今回が初めて。2024年にSamsung SDI、2025年にSK Onと相次いで長期供給契約を結んだのに続き、今年は完成車メーカーまで供給先を広げ、販路の多角化を進めた格好だ。
同社は、ハンガリー・デブレツェンの現地生産拠点とクローズドループシステムが今回の契約獲得を後押ししたと説明した。ハンガリーでリチウムを直接加工・供給できるため、欧州重要原材料法(CRMA)への対応がしやすいとしている。加えて、クローズドループシステムを通じたリチウム再利用により、カーボンフットプリント規制への対応にもつながるという。
今回の契約は、同社の業績改善を後押しする可能性がある。EcoPro Innovationは2025年10〜12月期に営業利益64億ウォンを計上し、四半期ベースで黒字転換した。2026年1〜3月期も売上高950億ウォンを確保し、黒字を維持した。
水酸化リチウム価格の反発も、今後の業績見通しを明るくする材料になっている。韓国鉱害鉱業公団によると、5月20日時点の水酸化リチウム価格は1kg当たり21.9ドルで、2025年6月の最安値の2.8倍の水準まで上昇した。
業界では、ESSと電気自動車市場の回復に伴い、リチウム市況も好循環に入るとの見方が出ている。
EcoPro Innovationの関係者は「これまで水酸化リチウムは、主にセルメーカーや正極材メーカーが直接調達してきたが、グローバル完成車メーカーが当社の品質競争力、価格競争力、グローバル規制への対応力を高く評価し、直接契約につながった」とコメントした。
その上で、「これを足掛かりに、ハンガリーの現地生産拠点などを活用し、欧州を含む世界市場で新規顧客の開拓を加速する」としている。