Bitcoin(BTC)は2025年10月に付けた史上最高値から約40%下落した。一方で、長期価格モデルでは年末時点で最大25万5000ドルまで上昇する余地があるとの強気シナリオも浮上している。短期的には下値不安が残るものの、中長期では上昇トレンド継続を見込む見方が出ている。
Cointelegraphが20日(現地時間)に報じたところによると、市場では足元の調整を短期的な弱気局面とみるか、それとも長期上昇サイクルの一時的な踊り場とみるかで見解が分かれている。その根拠の一つとして注目されているのが、アナリストのスミントンが示した「Bitcoin Decayチャネル」モデルだ。
このモデルは、対数ベースの長期トレンドラインを用い、サイクルを重ねるごとに上昇率が鈍化していく構造を織り込むものだ。2013年、2017年、2021年の主要な高値は上限バンド近辺で形成され、弱気相場の底値は下限の支持帯で繰り返し確認されたという。
足元の反発も、このチャネル下限付近から始まった。Bitcoinは3〜4月に長期支持線近辺で切り返しており、スミントンはこれを長期資金の流入を示す動きとみている。
スミントンは20日の投稿で、年末時点の価格レンジとして9万〜25万5000ドルを提示した。2027年末の予想レンジは12万8000〜30万8000ドルとしている。
こうした見方は、2026年のBitcoin高値更新を想定する別の予測とも方向感を共有する。Bernsteinのアナリストは、Bitcoin現物ETFへの資金流入と上場企業による買い増しを背景に、2026年の目標価格を15万ドルに据え置いた。
もっとも、従来20万ドルとしていた到達時期は2027年に後ろ倒しした。機関投資家マネーの流入サイクルが想定以上に長引く可能性があると判断したためだ。
アーサー・ヘイズも、年内に12万6000ドルを回復する可能性に言及した。米国の戦争コスト増加や人工知能(AI)インフラ投資の拡大が世界的な流動性圧力を強め、Bitcoin相場の追い風になり得るとの見方を示した。
一方で、短期的な下落リスクを警戒する声も消えていない。足元のチャートでは、数カ月にわたって続く弱気フラッグ(ベアフラッグ)のパターンが意識されている。
このパターン通りに下放れした場合、直前の下落幅に相当する追加調整が起きる可能性があり、Bitcoinが5万6000ドルを下回るとの見方もある。現在値からみると、なお約30%の下落余地がある計算になる。
ただ、オンチェーン指標は下値が限られる可能性も示している。ウォレット内でどれだけ長期間移動していないかを追跡する「Bitcoin HODL Wave」によると、弱気相場が続いた場合でも、6万5900〜7万500ドル帯が下値の目安になり得るという。
CryptoQuantのアナリスト、サニー・マムは、長期保有者の基盤が前回サイクルより強まっていると評価した。長期保有志向の強まりを背景に、今回の底値は前回より高く、下落も緩やかになる可能性があるとして、7万500ドルを重要なサポート水準に挙げた。
市場では、上値と下値の両シナリオが併存している。長期価格モデルは年末の高値更新余地を示す一方、チャートパターンとオンチェーン指標は追加調整の可能性もなお織り込んでいる。
当面の焦点は、3〜4月に反発の起点となった長期支持帯を維持できるかどうかだ。ここを保てれば反発継続への期待が高まり、割り込めば短期的な下押し圧力が強まる可能性がある。