写真=聯合ニュース

ドナルド・トランプ米大統領の中国訪問を受け、米中貿易の緩和期待が強まっている。こうした流れの中で、Boeing、Archer Daniels Midland(ADM)、Qualcommの3社が恩恵を受ける銘柄として市場で注目されている。

21日、ブロックチェーン系メディアのBeInCryptoによると、今回の首脳会談では、航空機の発注や米国産農産物の輸入拡大に加え、約300億ドル規模の品目を対象とする相互関税の引き下げ協議が焦点となった。

このうち、最も直接的な恩恵が見込まれる銘柄として挙がったのがBoeingだ。Boeingは14日から15日にかけて北京で行われた会談期間中、中国側から航空機200機の初期発注を確認した。

中国商務部は、中国の航空輸送需要の拡大に対応するため、商業原則に基づいてBoeing機200機を購入すると発表した。米国側もこれに合わせ、エンジンや予備部品の十分な供給を保証する方針を示した。

今回の発注は、2025年の貿易戦争以降、中国がBoeing機の引き渡しを止めていた状況に転機をもたらす材料と受け止められている。ただ、短期的な株価反応は一様ではなかった。

初期発注の規模が、2025年末に一部市場で取り沙汰されていた最大500機の期待に届かなかったことから、Boeing株は15日に3.8%下落。その後、19日には213ドルまで下げたが、21日には出来高771万株を伴って222ドルまで反発した。

BeInCryptoは、米中貿易関係の再構築への期待が、改めて株価の支援材料として意識されたとの見方を示している。

農産物分野ではADMが注目された。ホワイトハウスは、中国が米国産農産物を年間最低170億ドル購入すると確認した。

大豆加工や米国産穀物の輸出で事業比重の大きいADMにとって、今回の動きは直接的な追い風となる。ADMは5日、2026年の業績見通しを上方修正しており、その際にも中国による大豆購入の正常化を追い風要因として挙げていた。

この発表を受け、同社株は1日で7.2%上昇し、約6年ぶりの大幅高となった。その後も株価は4月中旬の安値から5月13日の83ドルまで25.9%上昇。足元では77〜83ドルのレンジで推移しているが、大豆輸出再開への期待が需給面を支えているという。

半導体ではQualcommが恩恵候補として浮上した。会談ではQualcommに関する具体的な契約金額こそ示されなかったものの、約300億ドル規模の品目を対象とした関税引き下げ協議そのものが、業績を左右する材料として受け止められた。

Qualcommは売上高の46%を中国市場が占めており、関税の安定化は業績負担の軽減につながる可能性があるためだ。

同社は4月29日の決算発表でも、こうした環境変化に言及した。2026会計年度第2四半期の売上高は106億ドル、1株当たり利益は2.65ドルで、いずれも市場予想を上回った。

経営陣は、中国のスマートフォン需要の安定が、業績悪化を抑える主因になったと説明した。これを受けて株価は4月30日に15%急騰し、5月11日には247ドルまで上昇した。

もっとも、Qualcommには懸念材料も残る。Appleが自社製モデムへの切り替えを段階的に進めているほか、中国ではAutotalks買収を巡る独占禁止法調査も続いている。

それでも、今回の交渉を通じて中国売上高の安定期待が改めて意識され、中国向け比率の高い半導体関連株として再評価が続いているとBeInCryptoは報じた。

今回の会談で共通して意識されたのは、米中間の通商摩擦が一部和らぐ可能性だ。Boeingは航空機販売の再開、ADMは大豆輸出の回復、Qualcommは中国売上高の安定という形で、それぞれ恩恵を受ける構図にある。

中国商務部が航空機購入方針を正式に示し、ホワイトハウスも農産物購入拡大を確認したことで、市場では今後の発注規模や実行ペース、関税引き下げ協議の具体化が次の焦点になるとみられている。

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