ビットコイン(BTC)は、マウントゴックスのハッキングや中国の規制強化、Terra・FTXの崩壊、地政学リスクの高まりといった大型ショックのたびに「終わった」と言われてきた。それでも、その都度反発し、最終的には最高値更新を重ねてきた――。こうした長期サイクルの傾向が改めて示された。
米ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicが20日(現地時間)に報じたところによると、市場アナリストのミキブル(Mikybull)は、2009年から2026年までのビットコイン相場を7つの主要サイクルに分け、急落と回復のパターンを整理した。大きな悪材料が出るたびに「BTC is dead」という悲観論が広がったものの、結果としては次の上昇局面の前触れになってきたという。
第1の主要サイクルは2009年10月から2011年6月まで。ビットコインは0.0008ドルから31.91ドルまで上昇し、約3989倍となった。初めて市場価格が形成され、2011年2月には1BTC=1ドルに達した時期もこの局面に含まれる。
だが、当時取引量の約70%を占めていたマウントゴックスでセキュリティ事故が発生し、市場は急変した。不正な大量売り注文で相場が崩れ、価格は17ドル台から0.01ドルまで急落。この過程で約2000BTCが盗まれ、その後の相場は約2ドル水準まで93%下落した。
第2の主要サイクルは2011年11月から2013年11月まで。ビットコインは約2ドルから1127ドルまで上昇し、上昇率は5万%を超えた。2012年1月の初回半減期とキプロス金融危機が需要を押し上げたが、2013年末に中国当局が取引規制を打ち出すと、相場は87%急落し、「ビットコイン終末論」が再び広がった。
第3サイクルは2015年8月から2017年12月までで、価格は185ドルから1万9665ドルまで上昇した。マウントゴックス破綻後の後遺症から立ち直ったことに加え、2016年7月の第2回半減期も上昇を後押しした。
同じ時期には、暗号資産市場全体で数百のプロジェクトが資金を集めるICOブームも起きた。一方で、規制圧力の強まりを受けてバブルは崩壊。詐欺やハッキング、資金流出が下げを加速させ、2018年にはFacebook、Google、Twitterが暗号資産関連広告を禁止した。
中国と韓国の規制強化も重なり、ビットコインは2017年12月の1万9783ドル近辺から2018年末には3200ドルまで下落した。暗号資産市場全体の損失は7000億ドルを超えた。
2018年の安値後に始まった第4サイクルでは、機関投資家マネーの流入が本格化した。2020年5月の第3回半減期を追い風に、MicroStrategy(現Strategy)、Tesla、エルサルバドルの参入が続き、ビットコインは2021年11月に6万9044ドルまで上昇した。
ただ、その後の弱気相場では77%下落する調整も経験した。
第5サイクルは2022年11月に始まった。出発点となったのはTerra崩壊とFTX破綻だ。2022年5月のTerra崩壊はThree Arrows Capital、Celsius、Voyagerなどの連鎖的な経営破綻に波及し、同年11月のFTX崩壊が市場不安をさらに強めた。
その後、ビットコインは2025年10月に12万6198ドルまで上昇し、上昇率は715%に達した。ビットコイン現物ETFの承認と第4回半減期が反発を支えたとされる。
もっとも、上昇基調は2025年10月に再び揺らいだ。市場では「暗号資産史上最大級の清算」と受け止められた急落が起き、ビットコインは12万2000ドル超から10万1500ドルまで下落した。
約160万人のトレーダーが清算され、清算規模は約191億ドル(約2兆8650億円)に達した。その後、ビットコインは下げ幅の一部を取り戻した。
直近のショックは2026年2月だった。米国、イスラエル、イランの緊張が高まる中、2月28日には米国とイスラエルの攻撃で、イランの核施設や軍事施設、アヤトラ・アリ・ハメネイを含む指導部関係者が標的となり、世界の金融市場でリスク回避の売りが広がった。
ビットコインは6万7000ドルから6万3000ドルまで下落し、暗号資産市場では約10億7000万ドル(約1605億円)の資金流出が発生した。一方で、足元では7万7382ドルまで回復しているという。
今回の分析は、ビットコインが外部ショックを繰り返し受けながらも生き残り、半減期サイクルや機関投資家マネーの流入、代替資産としての需要が長期的な上昇基調を支えてきた点を強調した。市場が「崩壊」を叫ぶたびに、次の上昇相場の兆しが現れてきたことが結論だとしている。