Bitcoin(BTC)で長期保有者の保有比率が過去最高水準に達し、市場の供給構造が長期保有中心へと傾いている。短期保有者と長期保有者の実現価値比率を示すSLRVも0.1まで低下しており、市場では過去の強気相場入り前と似た構図との見方が広がっている。
ブロックチェーン専門メディアのThe Crypto Basicが20日(現地時間)に報じたところによると、暗号資産リサーチ企業のLand GroupはGlassnodeのデータを基に、短期保有者ウォレットの実現価値の比重が継続的に低下していると分析した。
これは、市場で売買されやすいBitcoinの供給が減り、コインが長期保有主体のウォレットへ移っていることを示すという。
Glassnodeの定義では、長期保有者は少なくとも155日以上Bitcoinを保有するアドレスを指す。足元では、こうした長期保有者がBitcoinの実現価値に占める割合で最大の比重を持っていることが示された。
Bitwiseも同様の傾向を確認した。報告書によると、長期保有ウォレットの保有量は約1485万BTCで、流通供給量全体の約74.3%に相当する。
市場が特に注目しているのが、SLRV(Short-Term to Long-Term Realized Value)の動向だ。短期保有者と長期保有者の実現価値の比率を示すこの指標は、足元で0.1水準まで低下した。
SLRVは2024年に一時1近辺まで上昇したものの、その後は長期保有者優位の構図が強まり、低下基調が続いた。古参の保有アドレスが供給を吸収する一方、短期筋の参加は相対的に鈍いと分析されている。
こうした構造は過去にも、大きな値動きに先立って繰り返し観測されてきた。売り圧力の低下と市場流通量の減少が同時に進むことで、相場は値動きが拡大しやすくなるという。
Land Groupは、現在のSLRV水準が最後に確認された局面として、2022年末の弱気相場を挙げた。当時Bitcoinは約1万5000ドルまで下落したが、その後は長期保有者による継続的な買い集めを経て、強い上昇局面に転じたとしている。
その後、Bitcoinは2025年10月に過去最高値となる12万6220ドルまで上昇した。一部では「長期保有者の蓄積後、18カ月で10倍上昇した」との見方も出たが、上昇幅は実際には約8倍だった。
足元のBitcoinは、8万1000ドルの上値抵抗線を下回る水準で方向感を探っている。市場では、この水準を上抜ければ一段高の余地が広がる可能性があるとの見方が出ている。
一方で、短期的な買い需要の戻りはなお限定的だ。今後の焦点は、長期保有者による供給吸収が続くかどうかに移っている。
業界では、市場構造が短期的な投機主導から長期蓄積型へ移りつつある点に注目が集まっている。長期保有者の実現価値が過去最高を更新していることは、不確実な相場環境でも確信度の高い投資家が保有を積み増していることを示す材料と受け止められている。