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XRPを巡る市場の関心が、短期的な価格変動から、XRPL(XRP Ledger)の機関金融インフラとしての実用性へ移りつつある。Yellow Network会長のアレクシス・シルキア氏は、2026年半ばの焦点は相場そのものではなく、グローバル金融システムの再編の中でXRPLがどの位置を占めるかにあるとの見方を示した。

ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicによると、シルキア氏は20日(現地時間)、XRPは日々の値動きではなく、機関金融がどのブロックチェーン基盤を採用するかという観点から評価すべきだと述べた。

同氏は、XRPLが従来のクロスボーダー決済ネットワークの枠を超え、機関金融向けインフラへと進化しつつあると指摘。規制対応を前提としたトークン化・決済基盤として位置付けられつつあり、金融機関は、規制下の金融サービスやトークン化資産、決済システム、既存の銀行インフラとの連携を現実に支えられるかを見極めていると説明した。

背景として挙げたのが、実物資産連動型資産(RWA)とステーブルコインの拡大だ。金融機関は個人投資家の期待先行の見方よりも、コンプライアンス、カストディ基盤、会計基準、決済の高速化といった実務要件を重視しているという。

一方、ネットワーク利用の拡大に比べてXRP価格が比較的安定している点について、同氏は必ずしも弱材料とはみていない。市場はなお移行の初期段階にあり、本格的な価格変動に先立ってインフラ面の成長が表れている可能性があるとした。

規制環境も重要な変数とみる。米国で暗号資産規制の明確化が進めば、XRP関連商品の機関需要を押し上げる可能性があるという。特にClarity法案の進展に触れ、デジタル資産規制がより明確になれば、XRP現物ETFへの資金流入が拡大し得ると述べた。

同氏が引用した試算では、規制明確化の進展によって、XRPエコシステムには40億〜80億ドル規模のETF資金が追加流入する可能性がある。

ただ、機関採用が直ちに広がるとはみていない。主要金融機関がブロックチェーンベースの決済技術を大規模に導入するには、安全なカストディ体制、既存決済システムとの円滑な接続、リスク管理ツール、明確な会計基準の整備が先行する必要があるためだ。機関金融での導入は、単なる技術性能だけでなく、運用面や規制面を含む総合的な環境整備に左右されるとしている。

競争環境も厳しい。XRPは、ステーブルコイン事業者、銀行主導の決済ネットワーク、トークン化プラットフォーム、中央銀行デジタル通貨(CBDC)プロジェクトと競合している。いずれも次世代のデジタル金融インフラの中核を狙うプレーヤーだ。

こうした中、XRPLが長期的にどのポジションを確保できるかが、今後のデジタル資産インフラ競争の焦点となる。シルキア氏の発言は、XRPの評価軸が短期相場から、機関金融で実際に利用される決済・トークン化基盤としての価値へ移りつつあることを示している。

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