写真=Strategy

Strategyがビットコインの追加購入を進め、保有量でBlackRockのビットコイン現物ETF「IBIT」を上回った。一方で、市場では米金利高の長期化懸念や米国債利回りの上昇、現物ETFからの資金流出が重荷となり、ビットコイン相場は軟調な地合いが続いている。

ブロックチェーン専門メディアのCryptopolitanが20日(現地時間)に報じたところによると、Strategyは直近で2万4869BTCを平均8万985ドルで追加購入した。これにより、同社の保有量は84万3738BTCに拡大した。

この結果、約81万1000〜81万7000BTCを保有するとみられるBlackRockのIBITを上回り、ビットコイン保有量で首位に立った。米証券取引委員会(SEC)への開示資料でも、この購入が確認された。

Strategyは年初から累計で17万1238BTCを買い増した。同期間の世界のビットコイン新規採掘量約6万2000BTCを大きく上回る規模で、直近1週間の購入量も新規採掘量の10倍を超えたという。

StoneX Groupのマーク・パルマー氏は、「今年は企業とETFを中心とするビットコイン蓄積の流れを、Strategyが相当程度主導している」との見方を示した。

ただ、市場の反応は限定的だった。ビットコインは同日の取引時間中に4〜6%下落し、一時7万6593ドル(約1149万円)まで下押しされた。その後も7万7000ドル(約1155万円)を下回る水準で推移した。

背景には、米国の高金利が長期化するとの警戒感がある。米連邦準備制度理事会(FRB)は引き締め姿勢を維持しており、コア個人消費支出(PCE)物価指数も2.9%前後から下がりにくい状況が続いている。

米国債市場の動きも相場の重しとなった。30年債利回りは5.18%まで上昇し、2007年以降の高水準を付けた。10年債利回りも4.6%近辺を維持している。一般に長期金利の上昇はリスク資産への投資意欲を鈍らせ、ビットコインには下押し圧力として働く。

機関投資家マネーの流出も重荷だ。ビットコイン現物ETFは5月17日終了時点で週間純流出額が10億ドル(約1500億円)となり、6週連続の資金流入が途切れた。単日では3億3100万ドル(約497億円)が流出し、直近の累計流出額は約20億ドル(約3000億円)に達した。

Presto Researchのミン・ジョン研究員は、「ETFからの資金流出は、機関投資家の短期的なリスク回避姿勢を示している」と指摘。「利下げ期待が後退するなか、投資家は現金や安全資産へ資金を移している」と分析した。

足元ではビットコインが7万7000ドル(約1155万円)をやや上回る場面もあり、下げ止まりの兆しもうかがえる。ただ、市場では7万4000ドル(約1110万円)を重要なサポートラインとして注視している。アナリストは、足元の調整で個人投資家心理は揺らいでいるものの、ビットコインネットワークのファンダメンタルズはなお堅調だとみている。

今後の反発の可否は、最終的にマクロ経済環境に左右されるとの見方が強い。市場では、米10年債利回りが3.75〜4.0%まで低下すればドル高圧力が和らぎ、リスク資産への資金流入が再び強まる可能性があるとみられている。

このため、ビットコインが現在のボックス圏相場や材料に振られやすい展開を抜け出すには、米物価指標の鈍化や国債利回り上昇の一服といった、マクロ環境の変化が必要だとの見方が出ている。

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