米連邦準備制度理事会(Fed)が公表した4月FOMC議事要旨を受け、市場では金融引き締めの長期化観測が強まっている。内容は想定以上にタカ派と受け止められ、ビットコイン(BTC)などリスク資産の重しとなった。
ブロックチェーンメディアのBeInCryptoが20日(現地時間)に報じたところによると、4月に開いたFOMCの議事要旨では、政策金利が高水準にとどまる期間が長引く可能性が改めて意識された。
市場の注目を集めたのは、Fed内のスタンスの変化だ。複数の参加者は、これまで残してきた利下げ方向への傾斜を完全に取り除くべきだとの認識を示した。
また、インフレの鈍化が進まない場合には、追加利上げが必要になる可能性にも言及した。市場が織り込んできた早期利下げシナリオとは隔たりのある内容だった。
Fedは当時、政策金利を3.50〜3.75%で据え置いた。一方で、会合では金融政策を巡る見解の隔たりが鮮明になった。
反対票は4票に上り、1992年以降で最多水準となった。反対の方向性も一致していない。
スティーブン・ミランは、労働市場を巡るリスクの高まりを踏まえ、現在の政策は「過度に引き締め的」になり得るとして、25bpの利下げを支持した。
これに対し、ベス・ハメック、ニール・カシュカリ、ロリ・ローガンは、先行きの緩和余地を示唆する文言を維持した点に反対した。金利見通しを巡る相違は広がったものの、議事要旨全体としては、緩和よりもインフレ再燃への警戒感が前面に出た。
議事要旨では、物価を再び押し上げかねない要因にも触れている。エネルギー価格の上昇、関税、中東情勢を巡る地政学的リスクが主なインフレ要因として挙げられた。
これらの要因は、インフレ鈍化の流れを揺るがし、利下げ開始時期を後ずれさせる可能性があると市場ではみられている。
特にFedは、物価圧力が高止まりした場合、インフレ期待のアンカーが外れる恐れがあると警告した。家計や市場が物価上昇の継続を見込み始めれば、実際のインフレ圧力も長引きやすくなるためだ。
これは中央銀行にとって最も警戒すべきシナリオの一つといえる。
暗号資産市場では、こうしたシグナルが直接的な逆風になりやすい。ビットコインは代表的なリスク資産とみなされており、長期高金利観測が強まれば投資家心理は冷え込みやすい。
利下げ期待の後退は、流動性拡大を前提にした買いの勢いも弱める可能性がある。
今回の議事要旨は、Fedが当面政策金利を据え置くとしても、市場が期待する緩和転換はなお見通しにくいことを改めて示した。今後のビットコイン市場は、インフレ指標の動向やFed高官の追加発言、物価押し上げ要因の広がりにこれまで以上に敏感に反応しそうだ。