写真=Reve AI

低価格AIモデルの普及と企業のコスト削減志向の高まりが、OpenAIとAnthropicの高バリュエーションを前提としたIPO戦略に重荷となる可能性が出てきた。企業向けAI市場では、性能だけでなく費用対効果を重視する動きが強まっているためだ。

20日(現地時間)時点で、OpenAIとAnthropicの企業価値はそれぞれ8000億ドル超と評価されている。一方、企業のAI導入現場では、高性能モデルを無条件に採用する流れから、コストを見極めて使い分ける方向への転換が進みつつある。

報道によると、今回の決算シーズンではAI関連費用の増加が企業業績に影響し始めた。Meta、Shopify、Spotify、Pinterestは、AIコスト、とりわけ推論コストの増加が利益率を圧迫したと明らかにした。

CloudZeroの調査では、2025年に月10万ドル以上をAIに投じる企業の比率は45%となり、前年の20%から大きく上昇した。

モデル別のコスト差も鮮明になっている。Artificial Analysisによると、最高性能帯モデルの利用コストはAnthropicのClaudeが4811ドル、OpenAIのChatGPTが3357ドル。これに対し、DeepSeekは1071ドル、Kimiは948ドル、Zhipu GLMは544ドルだった。同じ作業を処理するコストは、Claudeが最も安価な中国モデルの約9倍に達した。

しかも、低価格モデルは性能面でもフロンティアモデルとの差を急速に縮めている。DeepSeekが先月公開した次世代モデル「V4 Preview」は、コーディング、エージェント、知識ベンチマークで、OpenAI、Anthropic、Googleの最新モデルと同等、もしくは近い水準の結果を示した。直近4カ月ではMoonshot、Xiaomi、Zhipuも同水準のモデルを投入している。

企業のAI活用手法も変わり始めた。Databricksのアリ・ゴドシCEOは、安価なオープンソースモデルを基本に使い、対応できない課題に限ってOpenAIやAnthropicのフロンティアモデルを利用する「アドバイザーモデル」方式が広がっていると説明した。

実際、利用動向にも変化が表れている。OpenRouterでは中国モデルの利用比率が2024年の約1%から、2026年5月には60%を超えた。Figmaは、顧客のトークン使用量を20〜30%削減できる機能を販売している。

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