TheVenturesは5月20日、オンデバイスAIを開発するスタートアップout of setへシード投資したと発表した。out of setは、インターネット接続なしで端末上で動作する超軽量AIモデルを開発している。
TheVenturesはアーリーステージ投資を手がけるベンチャーキャピタル。投資先のout of setは、個人情報漏えいのリスクやネットワーク遅延、運用コストの増大、サーバー障害といったクラウドAIの課題に対し、処理を端末上で完結させるオンデバイス方式で対応することに注力している。
out of setがまず注力するのは、音声認識と音声合成の領域だ。同社によると、これらの技術はセキュリティの重要性が高い医療、法律、金融分野に加え、スマートフォン、自動車、ロボットなど幅広い産業で需要が見込まれるという。
同社は、既存のオンデバイスAIモデルの多くが、大規模なクラウドモデルを圧縮する手法に依存しており、実際の製品配布までに数カ月を要すると指摘する。これに対し、端末での動作を前提にゼロから設計するネイティブアプローチを採用することで、性能を落とさず、製品実装につなげやすいモデルを提供できるとしている。
out of setの代表は「AIの性能はモデルのサイズではなく、データと構造設計で決まる」とコメント。「研究段階から実機への実装を前提に設計し、オンデバイスAI市場の標準を作っていく」と述べた。
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