Androidが、デバイスをまたいで作業を引き継げる新機能「Continue On」を準備していることが分かった。まずはスマートフォンからタブレットへの引き継ぎを想定し、Android 17でAPIとして提供される見通しだ。
米メディアGIGAZINEが20日付で報じた。1台の端末で進めていた作業を、別のAndroid端末でも途切れず再開できるようにするOSレベルの機能だという。
当初は、スマートフォンとタブレットの連携が中心になる。ユーザーがスマートフォンで文書作成やメール作成、Web閲覧などの途中で作業を中断した場合、その続きが別の端末側に引き継がれる仕組みだ。
タブレット側では、タスクバーに「Handoff Suggestion」として対象アプリが表示され、ワンタップで直前の状態から再開できる。単にアプリを開き直すのではなく、作業中の状態をそのまま引き継げる点が特徴とされる。
対応アプリは特定のサービスに限らない。Google DocsやGmailなどのGoogle製アプリに加え、開発者が対応すればサードパーティー製アプリでも利用可能になる見込みだ。
Googleは「Continue On」をAndroid 17のAPI経由で提供し、開発者がアプリの特性に応じて引き継ぎ方法を設計できるようにする方針とみられる。単なる新機能にとどまらず、アプリ開発のエコシステムにも影響を及ぼす可能性がある。
狙いは、Androidエコシステム内でのデバイス切り替えを、ひと続きの体験として統合することにある。これまでAndroidでは、スマートフォンやタブレット、Chromebookの利用体験が端末ごとに分断されがちだったが、「Continue On」はそうした複数端末をシームレスにつなぐ試みといえそうだ。
ユーザーはファイルを保存し直したり、別の端末でアプリを立ち上げ直したりすることなく、移行先の端末でそのまま作業を続けられるという。
市場では、Appleの「Handoff」に近い方向性としても注目が集まっている。AppleはiPhone、iPad、Macの間で作業継続を可能にしており、Androidでも同様のマルチデバイス体験をOSレベルで実現する動きとみられている。
とりわけGoogleは、単なるアプリ間同期ではなく、作業中の状態そのものを共有する点を重視している。クロスデバイス競争が今後さらに本格化する可能性もある。
もっとも、現時点で明らかになっているのは初期実装の内容にとどまる。まずはスマートフォンからタブレットへの切り替えに対応し、普及のスピードはAndroid 17の展開時期とアプリ開発者の採用状況に左右されそうだ。
それでも業界では、Androidの利用体験を「端末中心」から「作業中心」へ移す契機になり得るとの見方が出ている。