Amazonが次期Kindleで、ユーザー自身によるバッテリー交換に対応する可能性が浮上した。Kindle向けファームウェア更新「5.19.4」から、交換用バッテリーキットや案内文書、バッテリー診断メニューに関する記述が見つかったためだ。
TechRadarが5月19日(現地時間)に報じた。発端はMobileReadのフォーラムへの投稿で、いったん公開後に取り下げられたファームウェア内に、ユーザーによるバッテリー交換を前提とした文言が含まれていたという。
共有された記述には、非純正または仕様に合わないバッテリーを装着した場合、端末保護のため充電を制限する可能性があることや、本来の性能に戻すにはAmazonの仕様に適合したバッテリーの使用を推奨することなどが含まれていた。設定メニュー内のバッテリー項目から、トラブルシューティングやサポート情報を確認するよう促す案内もあったという。
さらに、交換キットの購入先や交換手順を案内するQRコードに関する記述も確認された。これが実際の製品計画に結び付く場合、次期Kindleは単にバッテリー交換に対応するだけでなく、端末の構造そのものが見直される可能性がある。従来のKindleの多くは接着剤で封止され、分解しにくい構造だったほか、一部モデルではバッテリーも本体に強く固定されていた。
こうした動きは、欧州連合(EU)の規制スケジュールとも重なる。2027年2月からは、スマートフォンやタブレットなど消費者向け電子機器を対象に、特別な工具なしで交換しやすい電池設計要件が適用される。TechRadarは、Kindleがこの規制対象に明確に含まれるかには触れていないものの、Amazonが次期製品で修理性とバッテリー交換のしやすさを見直す可能性は高いとみている。
一方で、こうした新機能の可能性がユーザーの不満を和らげるかは不透明だ。Amazonは5月20日から、2012年以前に発売したKindleのサポートを終了する。対象端末では、すでにダウンロード済みの書籍は引き続き読めるものの、同日以降は新規の電子書籍購入やレンタル、追加ダウンロードができなくなる。
外部で購入した電子書籍や文書ファイルを無線で送信する「Send to Kindle」機能も停止する予定だ。
ユーザーの反発も広がっている。一部では端末の買い替えを避けるため、脱獄して「KOReader」などのサードパーティー製アプリを導入しているとの声が出ている。あるユーザーは、この方法について「これまで試した中で最も良かった」と評価したという。
もっとも、脱獄には不具合やバッテリー寿命の低下、性能面の問題を招くおそれがある。違法コピーへの懸念もあり、注意が必要だ。
Amazonは新ハードウェアで修理性とバッテリー交換の利便性を高める方向を模索する一方、旧モデルのサポート終了を巡って既存ユーザーとの軋轢も強めている。次期Kindleが交換式バッテリーを採用したとしても、旧モデル切り捨てへの反発をどこまで和らげられるかが焦点となりそうだ。