Zcash(ZEC)。写真=Shutterstock

プライバシーコインのZcash(ZEC)が、軟調な暗号資産市場の中で逆行高を演じている。直近3日間の上昇率は18%に達した。Cointelegraphによると、ZEC/USDのチャートでは上昇継続を示唆する「カップ・アンド・ハンドル」パターンが形成されており、完成すれば6〜7月に1091ドルまで上昇する可能性がある。

足元のZcashは、同パターンの最終段階にあたる「ハンドル」局面にある。カップ・アンド・ハンドルは、丸みを帯びた反発の後に短期調整を挟み、その後にネックラインを上抜けることで、売り圧力を吸収して上昇トレンドが再開するシグナルとみなされる。

この形状が成立した場合の上値目標は1091ドルで、現在値から約88%高い水準となる。この水準は、745ドルの高値と185ドルの安値を基準にしたフィボナッチの1.618倍拡張とも重なる。

テクニカル面では、抵抗線の明確な上抜けが確認されれば、上昇期待が一段と強まる展開になりそうだ。

短期の値動きも市場平均を大きく上回る。同じ期間に暗号資産市場全体が3.45%下落したのに対し、Zcashは18%上昇した。一部のトレーダーの間では、Zcashが「独自の強気相場」を続けているとの見方も出ている。

こうした強さはZcash単独の動きではない。直近1カ月では、プライバシーコイン全体が市場を上回るパフォーマンスを示した。Zcashは同期間に73%超上昇して上げを主導し、Monero(XMR)やDash(DASH)も上昇した。一方、暗号資産全体の時価総額の伸びは0.2%にとどまった。

市場では、資金が相場全体ではなく、プライバシーコインのセクターに集まりつつある兆候と受け止められている。

背景には、匿名性や金融プライバシーに対する需要の高まりがある。これまで注目度が限られていたプライバシーコインが、再び市場テーマとして浮上し、その中心にZcashがあるとの見方も出ている。

強気見通しを後押しする発言もあった。BitMEX共同創業者のアーサー・ヘイズ氏は先週、「Zcashの時価総額はいずれBitcoinの10%水準に達し得る」との見方を示した。

Zcashの流通量約1668万枚を前提にすると、これは1ZEC当たり9225ドルに相当する水準となる。実際、こうした発言の後、ZECの対Bitcoin価値は約20.50%上昇した。

このほか、5月初旬にはMulticoin CapitalがZcashに投資していることを明らかにし、RobinhoodはZECを上場した。機関投資家の関与と個人投資家のアクセス拡大が同時に進み、相場上昇の材料になった格好だ。

次の焦点は、625〜650ドルの抵抗帯を上抜けられるかどうかだ。プライバシーコイン全体の強さが続き、機関・個人の資金流入が維持されれば、Zcashが相場全体と異なる値動きを続けるかに注目が集まりそうだ。

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