写真=Dinotisia

Dinotisiaは5月20日、AIエージェント向け知識基盤「AKB(Agent Knowledge Base)」をGitHubでオープンソース公開したと発表した。社内に分散する文書やファイル、データベース、従業員の業務記録を、AIエージェントが活用できる形で一元管理する。

AKBは、複数部門がAIエージェントと同じ業務コンテキストを共有しながら連携できるようにするための基盤として位置付けられる。

生成AIの活用は、個人レベルの文書作成や検索支援にとどまらず、開発、営業、人事、マーケティングといった実務プロセスにも広がっている。一方、企業内の知識は文書フォルダやコラボレーションツール、プレゼン資料、データベースなどに分散しており、AIが業務の文脈を継続的に把握しにくいという課題がある。

その結果、完成資料の再共有や同じ内容の繰り返し確認、AIが扱いやすい形式への変換作業など、非効率が生じているとしている。

AKBは、文書やファイル、データベースのテーブルなど、形式の異なる情報を単一の知識基盤に統合する。文書やデータの意味的な関係を定義するオントロジーに基づく構造を採用し、AIエージェントが個別の資料だけでなく、資料同士の関係も活用できるようにした。

また、RAG(検索拡張生成)向けの知識ストアを一歩進め、AIエージェントが業務の過程で生み出す会話、作業記録、判断の根拠、成果物まで蓄積・整理できる設計とした。

技術面では、MCP(モデルコンテキストプロトコル)ベースの連携と標準的なMarkdown文書の管理に対応する。SQLデータベースやオブジェクトストレージなど多様なコンテンツを一元管理できるほか、グラフベースで関係性を定義し、業務知識を相互に関連付ける。

Dinotisiaのベクターデータベース「Seahorse」との組み合わせにより、キーワード検索では見つけにくい業務コンテキストや関連情報もたどれるようにした。

AIエージェント分野では、LLM WikiやGBrainなどを背景に、エージェントの長期記憶や知識ストアへの関心が高まっている。AKBはこうした流れを踏まえ、企業利用を前提に設計したプラットフォームだとする。

具体的には、組織、部門、役割ごとの権限管理を前提に、部門別・役割別・プロジェクト別のアクセス制御を主要な設計要素に据えた。知識共有と企業のセキュリティ要件の両立を図った点を強調している。

今後は、非商用目的の利用者にAKBを無償提供し、開発者や実務ユーザーからのフィードバックを基に機能を継続的に強化していく計画だ。

チョン・ムギョン代表は「企業のAI競争力は、どのモデルを導入したかではなく、組織が持つデータをAIがどれだけ有効に活用できるかに移っている」とコメントした。その上で「AKBのオープンソース公開を通じて、より多くの企業が自社の知識をAI活用の資産に転換し、AIエージェントとともに成長できるよう支援したい」と述べた。

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