ビットコインのイメージ(写真:Shutterstock)

19日のビットコイン相場は4営業日続落し、一時7万7000ドルを下回った。ただ、市場の内部指標には先高観を支える材料も残る。個人投資家の悲観拡大、100BTC超を保有するウォレット数の増加、ビットコイン/金レシオの回復がそれで、今後の反発余地を占う手掛かりとして注目されている。

ブロックチェーンメディアのBeInCryptoによると、ビットコインは記事執筆時点で7万6819ドル前後で推移し、直近1週間で約6%下落した。

もっとも、相場下落の一方で市場の見方を一方向に決めつけるのは早計との指摘もある。今回の調整局面では、個人投資家心理の悪化、大口保有者の積み増し、金に対する相対強度の持ち直しという3つの動きが確認された。

まず個人投資家心理については、逆張りの観点から強気材料と受け止められている。Santimentは、ビットコインに関する悲観的な言及が4月21日以来初めて楽観的な言及を上回ったと集計した。

同社は、暗号資産市場がしばしば大衆心理と逆方向に動く傾向があると分析。この水準の悲観論は、むしろ相場にとって前向きなシグナルになり得るとした。小口投資家が今回の緩やかな下落に反応して売りを急ぎ、追加下落を見込む向きが増えるほど、反発余地は大きくなるとの見方を示している。

一方で、大口保有者の動きは対照的だった。100BTC超を保有するウォレット数は2万229に達し、1年前の1万8191から11.2%増えた。1アドレス当たりの保有額は約770万ドル相当に上る。こうしたウォレットは一般に、機関投資家や企業の財務部門、長期保有主体の色合いが強いとされる。

Santimentは、大口ウォレットの増加について、主要プレーヤーがビットコインの将来価値や希少性への信認を維持していることを示す動きだと説明した。個人投資家の間で恐怖や焦り、懐疑が強まった局面でも、100BTC超ウォレットが増え続けた点は見逃せないとしている。

3つ目の材料は、金に対する相対強度の回復だ。Delphi Digitalによると、ビットコイン/金レシオは2月の安値から46%回復し、足元では17.6近辺まで戻した。

同じ期間に金は1月の高値から18%調整した一方、ビットコインは6万ドル台半ばから上昇した。ビットコイン/金レシオは、両資産のどちらが相対的に強いかを示す指標とされる。

今後の相場を左右する最大の変数はマクロ環境だ。米連邦準備制度理事会(FRB)のケビン・ウォッシュ理事は、6月16〜17日に初めて米連邦公開市場委員会(FOMC)を主宰する予定。市場では利上げ確率を約1.2%織り込んでいる。

このため、今回浮上した3つの強気シグナルが実際の価格反発につながるかどうかは、ウォッシュ理事が主宰する初回FOMCの結果に加え、夏場のインフレ動向やイラン情勢を巡る地政学リスクに左右されるとの見方が出ている。

BeInCryptoは、足元の値下がりだけで相場の方向性を断定すべきではないと指摘。大口保有者の積み増し基調が続くか、投資家心理の悪化がどこまで進むか、さらにビットコイン/金レシオの回復が持続するかをあわせて見極める必要があるとしている。

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