Bitcoin(BTC)は、次回半減期までの残りブロック数が10万を切った。市場では、2028年4月ごろに見込まれるブロック報酬の半減が、需給や価格形成、マイニング業界に与える影響への関心が改めて高まっている。
ブロックチェーンメディアのCoinpostによると、次回のBitcoin半減期はブロック高が105万に到達する時点の2028年4月ごろと見込まれる。このタイミングでブロック報酬は3.125BTCから1.5625BTCへ半減する。
半減期は、約21万ブロック(約4年)ごとに採掘報酬を50%減らすよう設計されたBitcoinの中核的な仕組みだ。新規供給のペースを抑え、希少性を高める役割を担う。
2024年から2028年までのサイクルにおけるBitcoinの年間インフレ率は約0.85%と推定される。2028年の半減期後の4年間は約0.4%まで低下する見通しで、供給増加の鈍化に伴い、長期的な希少性は一段と高まるとみられている。
一方、マイニング業界の収益環境には一段の圧力がかかりそうだ。ブロック当たりの報酬が半減するため、Bitcoin価格の上昇でこれを吸収できなければ、採算の低い採掘事業者が市場から退出する可能性がある。
市場の関心は、半減期後の価格動向にも向かう。過去の半減期後には、通常12〜18カ月で上昇相場がピークを付ける傾向が繰り返されてきた。
もっとも、上昇率はサイクルを重ねるごとに鈍化する傾向もある。足元では現物ETFの導入や機関投資家の流入が進んでおり、従来の4年サイクルが過去ほど強く作用しない可能性を指摘する見方も出ている。
前回サイクルでは、2020年5月の半減期直前にパンデミックの衝撃でBitcoin価格が一時急落したものの、その後は各国の金融緩和を背景に持ち直した。続いて、Strategy(旧MicroStrategy)がBitcoinを財務戦略に組み込み、Teslaも購入計画を公表。2021年の強気相場では、Bitcoinは初めて6万ドル(約900万円)を上回った。
直近の半減期は2024年4月で、当時のBitcoin価格は6万3800ドル近辺だった。同年1月に米国で初めてBitcoin現物ETFの取引が始まり、機関投資家の参加が拡大。Bitcoinは2025年に12万ドル(約1800万円)を超え、最高値を更新した。
その後はトランプ関税の衝撃や中東情勢などを受けて市場が調整する場面もあったが、現在のサイクルはなお続いているとの見方がある。
5月22日は「ビットコイン・ピザ・デー」の16周年にも当たる。2010年、プログラマーのラースズロ・ハニェツが1万BTCでピザ2枚を購入した出来事を指す。当時の取引額は約0.0025ドルだったが、足元の価格換算では約7億7000万ドル(約1155億円)に相当する。
ハニェツは後年のインタビューで、この取引を後悔していないと語っている。「趣味のおかげで夕食を買えた」「あの日はインターネットで勝った気分だった」と振り返ったという。
また、この取引後も2010年8月4日までBitcoinとピザの交換を続け、ウォレットから7万9000BTC超を送金したと伝えられている。
市場では、半減期へのカウントダウンが本格化するなか、供給減少の効果と現物ETFを通じた需要拡大が今後の価格形成をどう変えるかに注目が集まっている。2028年の半減期までの間は、マイニング業界の再編と機関マネーの資金フローが主要な変数となりそうだ。