Intelは18Aの歩留まり改善を追い風に、外部ファウンドリー顧客の開拓を進める。写真=Shutterstock

Intelは、外部顧客向けファウンドリー事業で具体的な進展が見え始めたとした。リップブー・タンCEOは18日(現地時間)、18Aプロセスの歩留まり改善を背景に顧客の関心が高まっていると述べ、2026年下期に複数の顧客との契約獲得を見込んでいると明らかにした。米CNBCが報じた。

ファウンドリー事業は、Intelの再建戦略の中核を担う一方、巨額投資を伴う分野でもある。Intelはこれまで、PC向けやデータセンター向けのサーバー用チップを自社工場で生産してきたが、今後は外部顧客の半導体も受託生産する体制への転換を進めている。これは、米国内の先端半導体生産基盤を拡充する戦略とも重なる。

タンCEOはファウンドリーを「国家の中核資産の一つ」と位置付け、Intelの製造競争力は着実に改善していると強調した。とりわけ、投資家が再建の試金石として注視してきた18A先端プロセスについては、「CEO就任当時は厳しい状況だったが、いまは前進が見えている」と語った。

18Aで最も重要な指標の一つが歩留まりだ。ウエハー1枚から販売可能なチップをどれだけ安定して取り出せるかを示す指標で、収益性と顧客信頼の双方に直結する。タンCEOは、業界で目安とされる歩留まり改善のペースは月7~8%程度だとしたうえで、Intelも現在は同水準の改善ペースにあると説明した。改善速度は想定を上回っているとの見方も示した。

こうしたプロセスの安定化は、受注期待の高まりにもつながっている。タンCEOは、製造性能の改善に伴って潜在顧客がIntel Foundryに関心を示し始めていると述べた。顧客名は明かさなかったものの、「複数の顧客が当社と協業している」とし、今後の案件拡大に期待を示した。

市場では、Intelが実際に大口の外部顧客を獲得できるかが最大の焦点となってきた。タンCEOが2025年3月にCEOへ就任して以降、Intel株は300%超上昇した。半導体業界で長年の経験を持つ同氏が、低迷してきたIntelの体質改善を主導できるかに投資家の関心が集まっている。その中心にあるのが、Intel Foundryが台湾TSMCと競争可能な水準に到達できるかどうかだ。

Intel経営陣はこれまでも、下期以降に外部顧客に関する動きがより具体化するとの見方を示してきた。デビッド・ジンスナーCFOも4月の決算発表で、外部ファウンドリー顧客を巡る進展は2026年下期から2027年初めにかけて一段と明確になるとの見通しを示している。

この事業はIntelの業績改善だけでなく、米国の半導体サプライチェーン戦略とも密接に結び付く。タンCEOは、最先端プロセッサの90%超が米国外で生産されていると指摘し、生産の一部を米国へ戻す重要性を強調した。Intelはアリゾナ州で18A対応の新工場を建設している。一方、オハイオ州の計画は大幅に遅れており、生産開始は少なくとも2030年以降になる見通しだ。

Intelは次世代の14Aプロセスにも言及した。タンCEOは、14Aが長期的にTSMCと競うための基盤になり得るとの認識を示した。14Aの投入時期はTSMCと同時期に合わせられるとし、「重大な突破口だ」と評価した。18Aの安定稼働を実際の受注・契約につなげられるかが、今後のファウンドリー戦略の成否を左右する焦点となる。

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