写真=Western Digital

Western Digitalは5月19日、同社の大容量HDD「Ultrastar UltraSMR HDD」に耐量子暗号(Post-Quantum Cryptography、PQC)を統合したと発表した。米国国立標準技術研究所(NIST)が標準化した耐量子暗号アルゴリズムを採用し、将来の量子計算機による暗号解読リスクへの備えを強化する。

同社によると、量子セキュリティ対策は理論検討の段階を超え、ハードウェアレベルの防御へと移行しつつある。AIの進展を支える大規模なデータレイクについて、将来、量子計算機によって既存の暗号方式が無力化される可能性を見据え、保護を強化する狙いがある。

Western Digitalは、「攻撃者は将来、量子計算能力が十分に高まった段階でデータを復号したり、セキュリティ署名を偽造したりする目的で、現在暗号化または署名されているデータをあらかじめ収集する可能性がある」と指摘。「組織は今から、長期的な暗号耐性の確保に向けた準備を進める必要がある」と強調した。

同社の最高技術責任者(CTO)兼シニアバイスプレジデントを務めるシャオドン・チェ氏は、「AIデータは蓄積が進み、その価値と保存期間も伸びている。将来にわたって安全に保護することは、もはや選択肢ではない」とコメントした。

そのうえで、「量子コンピューティングは現代における最も重要な技術転換の一つであり、多くの組織が想定する以上のスピードで進展している。過去10年以上にわたりエンタープライズストレージを支えてきたセキュリティアーキテクチャも、いま進化が求められている」と述べた。

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