Rippleの元最高技術責任者(CTO)であるデビッド・シュワーツ氏は18日、XRP Ledger(XRPL)上のミームコイン「FUZZY」を巡るコミュニティ内の議論で、ミームコインを投資対象として捉える見方に否定的な考えを示した。あわせて、自身がFUZZYを公に支持しているとの見方も否定した。
ブロックチェーンメディアのBeInCryptoによると、発端となったのは、シュワーツ氏がFUZZYトークンを受け取るためのXRPL上の設定を有効にしたことだった。一部のXRP保有者の間では、これを実質的な支持表明と受け止める見方が広がった。
これに対し、同氏は当該設定について、ネットワーク上で日常的に行われる手続きの一つにすぎず、特定プロジェクトへの信頼や支持を示すものではないと説明した。FUZZYとの直接的な関係はなく、ほかの投資家より多くの情報を持っているわけでもないと述べた。
XRPLでは、特定のトークンを保有・受領する際にこうした設定が必要になる。コミュニティでは、著名人による設定変更が特定トークンへの関心や支援の表れと受け取られることもあるが、シュワーツ氏はそうした解釈を明確に退けた形だ。
FUZZYは、XRPL立ち上げ初期の2013年にRippleが有効化したウォレット名に由来するトークンという。名称は初期ウォレット「FuzzyBear」を指し、このウォレットはXRPL初期に1XRPを1BTCと交換した取引で知られているとされる。
一方でシュワーツ氏は、こうしたトークンが持つ象徴性と、公の場での支持は別問題だとの立場を示した。特定のミームコインを公に支持しない理由については、「意図せず問題を招きかねないため、慎重にならざるを得ない」と説明する一方、「FUZZYトークン自体を悪く見る理由はない」とも語った。
つまり、特定トークンを非難しているのではなく、自身の発言が市場に与え得る影響を警戒しているということだ。
同氏は、ミームコインの本質的な価値についても懐疑的な見方を示した。ミームコインには本源的な価値がなく、より高い価格で買う次の買い手への期待だけで取引されているとの指摘に同意したうえで、そうしたトークンで本格的な資産配分を組み立てようとする発想には否定的な姿勢を示した。
その一方で、ミームコイン自体がインターネット文化の中では一定の価値を持ち得るとも述べた。コミュニティの結束やネット文化の表現手段として機能する側面は認めつつも、値上がり期待だけが先行すれば投機色が強まりやすいとの見方をにじませた。
業界関係者の些細な行動まで買いシグナルとして受け取られやすい環境では、投資家の誤解が広がる余地もある。
XRPコミュニティの反応は分かれた。一部の支持者は、個人的な評価とは別に、XRPと結び付いたミームコインの流動性がエコシステム全体にプラスに働くとの見方を示した。
一方、別の利用者はシュワーツ氏の慎重な姿勢を支持し、開発者や業界関係者に対して公の支持表明を求める空気そのものを見直すべきだと反論した。
今回の発言は、コミュニティトークンと投資資産を分けて考えるべきだとするシュワーツ氏の従来の認識を改めて示したものといえる。XRPL内でミームコインへの関心が続いたとしても、主要開発者や業界関係者の発言をどう受け止めるかを巡る論争は、当面続く可能性がある。