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イランが、ペルシャ湾からホルムズ海峡を通航する船舶向けに「デジタル海上保険プラットフォーム」の導入を検討しているとの報道が浮上した。保険料の支払いにビットコイン(BTC)などの暗号資産を活用する可能性も取り沙汰されているが、関連サイトの実在性や制度の具体化は確認されていない。

18日付の海外メディア報道によると、Cointelegraph、CoinPost、Crypto Briefingなどは、イランがホルムズ海峡を巡り、保険スキームを通じた新たな枠組みを検討していると伝えた。

SNS上では、「Hormuz Safe」とするWebサイトの画面も拡散した。報道では、このサイトがホルムズ海峡を通過する船舶向けの「デジタル海上保険プラットフォーム」をうたっていたとされる。

もっとも、サイトの真偽や実際に計画が動いているかどうかは確認されていない。現時点ではサイトにもアクセスできない状態となっている。

ホルムズ海峡は、世界の石油供給量の約20%が通過する重要航路だ。この海域を往来するタンカーや貨物船にとって海上保険は不可欠だが、従来の保険実務は国際銀行間通信協会(SWIFT)を基盤に、西側の金融機関や国際保険会社が中心となって支えてきた。

そうした枠組みから制裁によって排除されてきたイランが、仮にHormuz Safeを実際に導入するなら、ドル中心の金融インフラや西側の仲介機関を迂回する試みと受け止められる可能性がある。

現地メディアのFars News Agencyは、イラン経済省が保険の仕組みを活用し、ホルムズ海峡に関する管理計画を進めていると報じた。同通信は国家文書を根拠に、この方式によって各種の海上保険証券や財務責任証明書を発給でき、イランに100億ドル超の収入をもたらす可能性があると伝えている。

一方、最大の論点は国際的な信頼性にある。イランの国家機関が発行した保険証書が、西側諸国の港湾や国際海運業界で有効なものとして受け入れられるかは不透明だ。プラットフォームの利用者である船主や港湾当局が、米国の二次制裁の対象となるリスクも否定できない。

これに先立ち、イランがホルムズ海峡に関する通行料を、ドル連動型ステーブルコインのUSDTやビットコイン、中国人民元などで受け取っていたとの報道も出ていた。ただ、今回の保険構想が実際に制度化されるかどうかはなお見通せず、拡散したサイト自体が虚偽情報である可能性も残る。

今回の一件は、ホルムズ海峡の管理問題と暗号資産決済が結び付けて語られたことで注目を集めた。ただ、現時点で焦点となるのはビットコイン導入の有無そのものではなく、保険モデルと関連サイトに実体があるのかという点だ。Hormuz Safeが実際の国際海運の現場で受け入れられるかどうかも、依然として不透明である。

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