リーナス・トーバルズ氏 写真=Linux Foundation

Linuxカーネルの創始者であるリーナス・トーバルズ氏が、AIで見つけた不具合の重複報告がセキュリティメーリングリストに相次ぎ、リストの運用が「ほぼ管理不能」になっていると問題視した。

米The Registerが17日(現地時間)に報じた。トーバルズ氏は週次の開発状況報告で、Linux 7.1-rc4を公開したことを明らかにし、正式版の公開に向けて作業は「おおむね順調に進んでいる」と説明した。

そのうえで、プロジェクト文書に触れながら、「AIによる報告が入り続け、セキュリティメーリングリストがほぼ管理不能になった」と指摘した。同じツールで同じ不具合を見つけたとする報告が相次ぎ、大量の重複が発生しているという。

担当者は、重複報告の選別や「すでに修正済み」といった案内に時間を取られている。トーバルズ氏は、こうした対応を「完全に無意味な消耗」と表現した。さらに、AIで検出できるような不具合は性質上、秘密情報として扱うべきものではなく、非公開リストで扱うこと自体が関係者全員の時間の無駄だと批判した。

セキュリティメーリングリストが非公開で運用されているため、ほかの人がすでに同じ不具合を報告しているかどうかを確認できないことも、重複報告を増やす一因になっているとした。

AIを活用したソフトウェアのセキュリティ改善については、「AIツールはすばらしい」と評価する一方で、「無用な負担や中身のない作業を生むのではなく、実際に役立つ場面で使われるべきだ」と述べた。また、「使うこと自体は構わないが、生産的で、より良い結果につながる形で使ってほしい」と呼びかけた。

さらに、「AIツールで不具合を見つけたのであれば、ほかの誰かもすでに見つけている可能性が高い」としたうえで、「本当に価値を加えたいなら、文書を読み、パッチも作り、AIの出力に実質的な価値を付け加えるべきだ」と強調した。「実際の理解もなく、中身のない報告だけを投げ込む人になってはならない」とも述べた。

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