XRP Ledger(XRPL)上での実物資産(RWA)のトークン化規模が、過去5カ月で36億ドル(約5400億円)を超えた。RWA市場での存在感が増すなか、市場ではXRPの中長期的な価値を見直す声が広がっている。
関心の的は、XRPLが単なる決済ネットワークにとどまらず、伝統的な金融資産を流通させるインフラとして定着できるかどうかだ。
ブロックチェーン専門メディアのThe Crypto Basicは16日(現地時間)、XRPコミュニティで情報発信を行うX Finance Bullが、XRPLのRWA分野での成長を根拠に「市場はXRPの長期的な潜在力をなお過小評価している」との見方を示したと報じた。
背景には、RWA市場におけるXRPLの存在感の高まりがある。X Finance BullはRWA.xyzのデータを引用し、XRPLの同プラットフォーム上での順位が直近30日で63%改善したと説明した。
さらに、XRPL上のトークン化実物資産の規模が5カ月で36億ドルを超えたとし、採用拡大が続けばXRP価格が長期的に10ドル台に乗せる可能性があると言及した。
こうした強気な見方の背景には、機関投資家需要の拡大期待がある。RWAは、債券やファンド、不動産、コモディティなどの伝統的な金融資産を、ブロックチェーン上で取引可能な形にしたトークン化資産を指す。
XRP支持層の間では、この分野が今後10年間の暗号資産業界における主要な成長領域の一つになるとの見方が出ている。
XRPLの競争力を巡っては、RWA市場での順位上昇も注目されている。X Finance Bullは、RippleとXRPL財団が伝統的金融資産のオンチェーン移転を後押しするなか、XRPLはRWA市場ランキングでBNBに迫っていると主張した。
また長期的には、数兆ドル規模の資産がXRPL上でトークン化される可能性があるとし、そうした流れが現実になればXRPの評価にも大きな影響を及ぼすと強調した。
もっとも、市場全体に占める規模はなお限定的だ。トークン化資産市場全体は3500億ドル(約52兆5000億円)を超える一方、XRPL上の資産規模は36億ドルにとどまる。
成長ペースは速いものの、市場全体の中でみればXRPLのシェアはまだ小さいというのが実情だ。
X Finance Bullは、足元のXRPに対する懐疑的な見方を、黎明期のビットコインに対する評価になぞらえた。
同氏は、2011年当時にはビットコインが100ドルを超えないとの見方もあったが、その後2025年には約12万6000ドル(約1890万円)の過去最高値を付けたと指摘した。
その上で、XRPが10ドルに届くのは難しいとする市場の見方も、採用拡大が進めば後退する可能性があると主張した。X Finance Bullは「見ていればいい。XRPは市場を驚かせる」と述べ、現在の価格は長期的に形成され得る価値をなお下回っている可能性があるとした。
実際、XRPLでのRWA拡大は米国債のトークン化でも表れている。4月に公表されたEvernorthのデータによると、XRPL基盤のトークン化米国債の規模は前年の5000万ドル(約75億円)から4億1800万ドル(約627億円)へ急増した。約8倍の伸びとなる。
現在はOpenEden、Ondo Finance、Zeconomyなどが、XRPL上での米国債トークン化を主導している。
機関投資家の活用も具体化しつつある。Evernorthは、発行や移転の増加は、機関投資家がXRPLをトークン化資産のスケーラブルな決済・流通インフラとして試験的に活用していることを示していると分析した。
市場の関心は、XRPの短期的な値動きそのものよりも、XRPLが伝統的な金融資産の流通基盤として実際に根付くかどうかに移りつつある。