ハーバード大学基金が、2026年1〜3月期に暗号資産ETFの保有を縮小した。米証券取引委員会(SEC)に提出した13F報告書によると、BlackRockのビットコイン現物ETF「iShares Bitcoin Trust(IBIT)」の保有を約43%減らし、イーサリアム現物ETF「iShares Ethereum Trust(ETHA)」は全て売却した。BeInCryptoが17日(現地時間)に報じた。
運用主体のHarvard Management Companyは3月31日時点で、IBITを304万4612株保有していた。評価額は約1億1700万ドル(約176億円)で、前四半期から43%減少した。
ハーバード大学基金は2025年半ばに、約190万株のIBITを初めて組み入れた。その後、同年7〜9月期には保有額を約4億4300万ドルまで積み増したが、10〜12月期に21%削減。2026年1〜3月期には縮小幅をさらに広げた。
一方、ETHAは全量を売却した。ハーバード大学基金は、約8680万ドル(約130億円)相当のETHAを前四半期に新規取得していたが、今回は保有を全て解消した。イーサリアム現物ETFへの投資は1四半期で手じまいした形だ。
この結果、IBITはハーバード大学基金の開示ポートフォリオで最大の上場資産ではなくなった。現在はTSMC、Alphabet、Microsoft、SPDR Gold TrustがIBITを上回っている。
市場では、ハーバード大学基金が暗号資産投資を全面的に引き揚げたというより、伝統資産の比重を高める方向でポートフォリオを調整したとの見方が出ている。実際、IBITについては約1億1700万ドル規模の投資残高をなお維持している。
他の機関投資家では、アブダビの政府系ファンドMubadalaが逆の動きを見せた。IBITの保有を1472万1917株に増やし、評価額は約5億6600万ドル(約849億円)となった。2025年末の1270万2323株から16%増えており、2024年10〜12月期以降、四半期ごとにビットコイン現物ETFの保有を積み増している。
同じ13Fでも、機関投資家の対応は分かれた。Jane Streetは1〜3月期にIBIT保有を71%減らし、Fidelityの「FBTC」も60%縮小した一方、ETHAとFidelityの「FETH」は大きく積み増した。ビットコインからイーサリアムへ一部の投資配分を移した可能性がある。
また、Emory Universityは小規模なIBITポジションを全て解消し、ビットコイン関連の投資をGrayscale Bitcoin Mini Trustに集約した。JPMorganは同期間にIBIT保有を174%増やし、Wells Fargoはイーサリアム現物ETFの保有を拡大した。2026年1〜3月期の機関マネーの動きは、一方向ではなかったことを示している。
市場の関心は、次回開示に移っている。8月に公開される2026年4〜6月期の13Fでは、ハーバード大学基金がビットコイン現物ETFの保有比率をさらに引き下げるのか、現状維持とするのか、再び積み増すのかが焦点になりそうだ。