Rippleのブラッド・ガーリングハウスCEOは14日、XRPの競争力として、決済に特化した設計、高速処理、低コストの3点を改めて打ち出した。XRP Ledgerについては、3~5秒での決済や累計40億件超の処理実績に加え、機関での試験利用やコミュニティの存在も強みだと訴えた。
ブロックチェーンメディアThe Crypto Basicによると、同氏はイベント「XRP Las Vegas 2026」で、XRP Ledgerは他の暗号資産ネットワークとは異なり、当初から実務的な決済課題の解消を目的に設計されたと説明した。
同氏は、XRP Ledgerの開発陣がビットコインの中核技術に携わった経験を持ち、その知見を基に、実際の決済現場で生じる課題に焦点を当てたネットワークを構築したと述べた。汎用的な用途を広げるよりも、高速で効率的な決済処理に重点を置いてきたという。
XRP Ledgerは2012年に立ち上がった。国際送金に伴う既存の銀行システムの遅さや高コストといった課題の軽減を狙って設計されたとされる。ビットコインが価値保存、イーサリアムが多様なアプリケーション基盤として位置付けられるのに対し、XRP Ledgerは迅速かつ低コストな価値移転を主眼に据えてきた。
競争力の根拠として同氏がまず挙げたのは、決済速度と手数料の低さだ。XRP Ledgerでは通常3~5秒で決済が完了し、1件当たりの手数料も1セントを大きく下回る水準に抑えられるという。
処理実績の大きさも強みとして示した。XRP Ledgerはこれまでに40億件超の取引を処理しており、同氏はこれを、速度と安定性を維持したままスケーラビリティを示してきた実例だと位置付けた。
公開データもこうした説明とおおむね整合する。XRP Ledgerの取引完了時間は一般に3~5秒で、コストはおおむね0.01ドル以下で推移してきた。多くのケースでは0.0002ドル~0.000856ドル程度にとどまり、ネットワーク混雑時でも手数料は比較的安定しており、大幅な遅延もまれだったという。
処理性能については、実環境で毎秒約1500件のトランザクション(TPS)に対応できるとした。直近では毎秒120件超の処理量を維持し、1回のバッチ当たり約600~700件の取引が含まれていたとしている。
総取引数は2026年初め時点で約42億8000万件に達した。日次取引件数も、2025年半ばの100万~120万件規模から、2026年3月と4月には270万~449万件へ増加したという。
長期運用の実績にも触れた。XRP Ledgerは初期から分散型取引所機能とトークン対応を備え、これまでに1億件超のレジャーをクローズしてきた。こうした運用実績が、ネットワークの安定性を裏付ける材料になるとの見方を示した。
機関での活用事例も広がっている。Rippleは今月初め、JPモルガンのKineXys、Mastercard、Ondo Financeとともに、トークン化した米国債「OUSG」に関するパイロットを実施した。該当取引では、ブロックチェーン上の決済が5秒未満で完了し、その後にドル建ての支払いが続いたという。XRP Ledgerが単なる送金ネットワークにとどまらず、トークン化資産の決済インフラとしても試験されていることを示す事例といえそうだ。
エコシステムの拡大も進んでいる。RLUSDなどのステーブルコインが加わり、DeFiの活動も広がった。自動マーケットメーカー(AMM)プールは2万7000近くまで増えたという。
ガーリングハウスCEOは、コミュニティの厚みもXRPの競争力の一つに挙げた。X上では「4 billion transactions」「3~5 second settlements」「Less than a penny each」などと投稿し、継続的に支持してきた利用者コミュニティの存在を強調した。
暗号資産規制を巡る議論が続く中、決済特化型ネットワークとしてのXRP Ledgerが、実利用と制度面での接点を今後どこまで広げられるかが次の焦点となりそうだ。