資産運用会社のBitwiseは5月15日(現地時間)、Hyperliquid(HYPE)の現物価格に連動する上場投資信託(ETF)「BHYP」をニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場した。自社運用体制によるステーキングで得た報酬を運用成績に反映するのが特徴だ。
ブロックチェーンメディアのCoinPostによると、BHYPは米国で承認されたHyperliquid現物ETFの初期事例の一つ。Bitwiseは前日の14日、「Bitwise Hyperliquid ETF」を翌15日に上場すると公表していた。ティッカーは「BHYP」。
同ETFは、Hyperliquidの現物価格へのエクスポージャーを投資家に提供する設計とした。Bitwiseは、オンチェーンのデリバティブ市場で存在感を高めるHyperliquidに、より簡便に投資できる手段になるとしている。
商品の差別化要因として打ち出したのが、ステーキング報酬の取り込みだ。Bitwiseによると、BHYPは米国上場のHyperliquid現物ETFとして初めて、自社運用体制によるステーキングを導入した。ファンドが保有するHYPEは、オンチェーン運用部門のBitwise Onchain Solutionsを通じて直接ステーキングし、得られた報酬をファンドの運用成績に反映する。
Bitwiseは、単なる現物保有にとどまらず、保有資産から生じる追加収益の取り込みを狙った構造だと説明する。これにより、投資家はHyperliquidネットワークへの参加に伴う収益機会を間接的に享受できるとしている。
背景には、Hyperliquidの事業規模拡大がある。Hyperliquidは高い処理性能を特徴とするレイヤー1ブロックチェーンで、特に分散型取引所(DEX)のデリバティブ分野で存在感を高めている。
同ネットワークの2025年の年間取引量は、前年比400%増の2兆9000億ドルだった。世界のオンチェーンデリバティブ市場における未決済建玉(OI)の約60%を占めるといい、シェア拡大が続いている。
Bitwiseは、こうした市場環境を踏まえ、BHYPがHyperliquidへの投資手段として機能するとみている。Hyperliquidトークンを直接保有したり、自らステーキング手続きを行ったりすることが難しい伝統的金融の投資家にとって、代替的なアクセス手段になるとの位置付けだ。
現物ETFの形で価格連動のエクスポージャーを提供しつつ、ステーキング報酬も運用成績に組み込む点で、単純な価格連動型商品とは異なる収益構造を打ち出した格好だ。
もっとも、こうした仕組みが実際のパフォーマンス改善につながるかどうかは市場環境に左右される。HYPEの価格変動、ネットワーク上の取引量、ステーキング利回りの変化はいずれもファンド成績に影響し得るためだ。
このためBHYPは、Hyperliquidエコシステムの成長性に対する評価に加え、ステーキング機能を組み込んだ暗号資産ETFに対する投資家需要を測る試金石にもなりそうだ。