14日に米ニューヨークのナスダック・マーケットサイトで開かれたCerebrasの上場記念イベント。写真=Getty Images

Cerebras SystemsがNASDAQ上場初日に公開価格を大幅に上回る初値を付け、時価総額が1000億ドルを超えた。AI関連銘柄への強い期待を背景に、近年では最大級のテクノロジー企業IPOとして市場の注目を集めている。

米CNBCによると、Cerebrasは14日(現地時間)、公開価格185ドルに対し、350ドルで初値を付けた。株価は68%上昇し、時価総額は1000億ドルを上回った。

同社は前日のIPOで3000万株を売り出し、55億5000万ドルを調達した。2019年のUber上場以降、米テクノロジー企業のIPOとしては最大規模となる。引受幹事が追加で450万株を取得できるオプションを行使した場合、調達額は63億8000万ドルに拡大する。

今回の上場は、AIブームの恩恵が半導体業界全体に広がる局面と重なった。ここ数カ月はIntel、AMD、Micronなど主要半導体株が大きく上昇しており、VanEckの半導体ETFも年初来で58%上昇した。AIエージェントの普及を受け、NVIDIAのGPUに加えて従来型のCPU需要も伸びており、Cerebrasへの期待を押し上げたとの見方が出ている。

Cerebrasの上場は、ウォール街におけるAI専業企業のIPOとしては最大規模だ。今年のテクノロジー企業IPOは31件にとどまり、4年前の121件から大きく減少している。その中での大型上場として、市場の関心を集めた。

好調な業績も投資家の評価を支えた。Cerebrasの昨年売上高は前年比76%増の5億1000万ドル。純利益は8800万ドルとなり、前年の4億8160万ドルの純損失から黒字転換した。

一方で、顧客集中リスクはなお懸念材料とされる。Cerebrasは2024年9月に上場申請書類を提出したが、アラブ首長国連邦(UAE)のAI企業G42への依存度の高さを理由に厳しい審査を受け、約1年後に上場手続きを撤回した。その後、4月に再提出した目論見書では、昨年売上高の24%がG42向けだったと開示した。前年の85%からは低下したものの、UAEのモハメド・ビン・ザイード人工知能大学が昨年売上高の62%を占めたとしている。

Cerebrasは近年、ハードウェア販売中心の事業から、自社チップを基盤とするクラウドサービスへと軸足を移している。1月にはOpenAIと2028年まで続く200億ドル超のクラウド契約を結び、3月にはAmazon Web Services(AWS)が自社データセンターにCerebrasのチップを導入すると発表した。AmazonとOpenAIは、Cerebras株を購入できる株式購入権(ワラント)も保有している。

ハードウェア分野で最大の競合はNVIDIAだ。Cerebrasは自社アーキテクチャについて、NVIDIAのGPUに比べて性能とコスト競争力で優位性があると主張している。今回の上場では、Morgan Stanley、Citigroup、Barclays、UBSが主幹事を務めた。

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