米防衛技術スタートアップのAndurilが50億ドル(約7500億円)を調達し、評価額は610億ドル(約9兆1500億円)に達した。米CNBCが13日(米国時間)に報じた。今回の投資ラウンドはThrive CapitalとAndreessen Horowitzが主導した。
評価額は直前の305億ドル(約4兆5750億円)から倍増した。IPOを視野に入れる中で、企業価値が大きく切り上がった格好だ。
Andurilは調達資金を、生産体制の強化や研究開発、インフラ整備に振り向ける方針。CEOのブライアン・シンプ氏は、地政学リスクが高まる中で、米国内の防衛システム生産を拡大するため、これらの分野への投資を積極化するとしている。
シンプ氏は、防衛分野は2017年の創業当時、ベンチャー投資を呼び込む有力分野ではなかったが、この数年で状況が大きく変わったと説明した。足元では防衛技術スタートアップへの資金流入が加速している。Shield AIや自律船を手がけるSaronicのほか、宇宙関連企業でも資金調達の動きが相次いでいる。
Andurilにとっては、トランプ政権下で進む米国の防衛力強化の流れも追い風となりそうだ。直近では、トランプ大統領が掲げる1850億ドル(約27兆7500億円)規模のミサイル防衛構想「Golden Dome」に向け、宇宙配備型迎撃システムの開発を担う企業群に加わった。
Andurilは2026年、米陸軍と総額200億ドル(約3兆円)規模の10年契約を締結したほか、宇宙ミサイル・衛星追跡会社を買収した。同社は、Oculusヘッドセットの開発者として知られるパルマー・ラッキー氏が2017年に設立した企業でもある。ラッキー氏は昨年のインタビューで、同社を上場させる方針を明らかにしていた。
Andurilは、Lockheed Martin、Northrop Grumman、RTXが主導してきた防衛契約市場に挑む、シリコンバレー支援の新興企業の一社と位置付けられている。