米国で暗号資産規制の明確化が進めば、XRPが長期的に300ドルまで上昇する可能性があるとの見方が浮上している。焦点として意識されているのが、米国の「CLARITY法案」の行方だ。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicは13日(現地時間)、銀行システムエンジニアのシャルーサン氏の見解を紹介した。同氏は、XRPの銀行業界での採用余地が市場で過小評価されていると主張している。
論点は、銀行が新たな決済技術をどのような形で採用するかにある。同氏によれば、多くの投資家はXRPの採用を「銀行ごとに個別契約が順次積み上がる構図」と捉えているが、実際にはそれとは異なる可能性があるという。
米国でCLARITY法案が成立した場合、XRPの銀行採用は個別行ごとではなく、決済インフラ事業者を通じて一気に広がる可能性があるとみている。
同氏が例として挙げたのは、ACI Worldwide、Volante Technologies、Finastraの3社だ。これらの企業は世界の数千行にサービスを提供しているという。
このため、銀行ごとの個別契約を積み上げるより、ソフトウエア更新を通じて展開する方が速い可能性があると説明する。RippleがXRPの利用拡大に向けて1万3000行と個別に契約しなくても、共通の決済インフラを利用する銀行であれば、クラウドベースの仕組みを通じてXRP関連機能にアクセスできるという見立てだ。
価格見通しについても根拠を示した。シャルーサン氏はXRPの流動性を、配管を流れる水のようなものだと例示し、価格が10ドルや20ドルにとどまる場合、世界規模の決済フローを支えるには不十分だと主張した。
価格が高いほど、ネットワークが処理可能な流動性の規模は大きくなり、より大口の資金移動を効率的にこなせるという。同氏はXRPを単なる投機資産ではなく、大規模な流動性移転を担う決済・送金メカニズムと位置付けている。
もっとも、足元の価格水準を前提にすると、この見方はなお仮説の域を出ていない。XRPは現在1.45ドルで取引されており、時価総額は900億ドルを上回る水準にある。
一方、XRPが300ドルに達した場合、時価総額は18兆ドルを超える計算になる。現在の価格から短期間で3桁ドルに乗せるシナリオの実現性は見通しにくく、市場でも見方が分かれている。
業界の従来予測も、300ドルには大きく届かない。Bitwiseは最も強気のシナリオでも、2030年のXRP価格を30ドル程度と見込んでいた。
その一方で、XRP支持者の間では、今後10年以内に100ドルに達する可能性に言及する声もある。
市場では引き続き、米国の規制を巡る議論が次の変数とみられている。投資家は、暗号資産関連の立法と機関投資家による採用拡大が、XRP相場の次の材料になるかを注視している。
とりわけXRP支持層は、米国のCLARITY法案を巡る議論が、デジタル資産の銀行・決済分野への導入に向けた、より明確な枠組みを示す可能性があると期待している。
最終的な焦点は、規制の明確化と銀行インフラへの実装スピードだ。XRPの価格見通しを巡る論争は、単なる目標価格の是非を超え、Rippleの提携構造が実際の決済ネットワーク拡大につながるかどうかへと移っている。