Ethereum 写真=Shutterstock

Ethereum(ETH)が一時2300ドル台を回復し、相場では先高観が再び意識されている。機関投資家によるトークン化需要の拡大に加え、米国で審議が進む暗号資産市場構造法案への期待も支えとなっており、目先は2400ドルの上値抵抗線を突破できるかが焦点だ。

13日付のCointelegraphによると、ETH/USDは2320ドル近辺で推移し、24時間で約2%上昇した。

市場では今回の反発の背景として、機関によるEthereumネットワーク活用の広がりを指摘する声が多い。JPMorgan Chaseは、Ethereum基盤のトークン化マネー・マーケット・ファンド(MMF)を準備しているとされる。ステーブルコイン発行体が準備金を保有しつつ、利息収益も確保できる仕組みを検討しているという。

BlackRockも、米国債流動性ファンドのトークン化を推進している。報道によると、ファンドの正式な権利記録をEthereumのERC-20規格上で管理する案を示した。

こうした動きについて市場では、単なる投資拡大にとどまらず、Ethereumが機関金融インフラの中核ネットワークとして定着する可能性を示唆するものだとの見方が出ている。

短期的には、2400ドルを明確に上抜けられるかが重要な分岐点となる。Ethereumは先週、この水準の突破に失敗した。現物型のEthereum ETFからの資金流出や、BinanceでのETH残高の増加が上値を抑えたとの分析がある。

上昇トレンドを維持するには、2400ドル台を回復したうえで、その水準を維持できるかがポイントになる。

テクニカル面では強気シグナルも意識されている。暗号資産アナリストのCryptoJackは、Ethereumが短期チャートで対称三角形のレンジ内にあるとし、上放れに向かう準備が進んでいるとの見方を示した。

Crypto Patelは、Ethereumが2020年以降続く上昇三角形の流れの中で推移していると分析する。1800ドル近辺の長期トレンドラインでの反発が、過去の大幅上昇局面の起点になってきたと説明した。

長期の強気見通しも残る。暗号資産アナリストのCelal Küçükerは、Ethereum価格が長期的に2万4000ドルを上回る可能性があるとの見方を示した。

モメンタム指標も反発余地を支える材料とされる。月足の相対力指数(RSI)は、過去の上昇相場入り前と似た42〜45の水準まで低下している。一部の市場参加者は、2450〜2600ドルのゾーンを突破できれば、本格的なトレンド転換を確認しやすくなるとみている。

機関需要拡大への期待は、オンチェーン資金市場の成長とも結び付く。市場分析プラットフォームのRWA.xyzによると、世界のトークン化ファンドの規模はすでに310億ドルを超え、このうち約55%がEthereumネットワーク上で運用されている。

暗号資産コミュニティでは、機関投資家の採用拡大がEthereum上のオンチェーン活動の増加やガス需要の拡大、預かり資産総額(TVL)の押し上げにつながるとの見方も出ている。

規制面も相場材料として注目される。米上院で議論されているデジタル資産の市場構造法案「クラリティ法案」がその代表例だ。ミカエル・バン・デ・ポペは、同法案について市場全体の大型材料になり得ると評価した。

市場参加者は過去の事例にも目を向ける。米国の「GENIUS法案」が2025年7月に署名された後、Ethereum価格が3000ドルから史上最高値の4950ドルまで約65%上昇した動きが、改めて意識されている。

制度整備の進展と機関のトークン化需要拡大が重なれば、Ethereumの次の方向性を占ううえで、まずは2400ドルを突破できるかが最大の焦点となりそうだ。

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