ServiceNowは13日(現地時間)、年次イベント「Knowledge 2026」で、自社製に加えて外部のAIエージェントにも同社プラットフォーム上のワークフローを開放する新たなアーキテクチャ層「Action Fabric」を発表した。
Action Fabricにより、外部AIエージェントはMCPを介してServiceNowに直接接続し、ワークフローやプレイブックの実行、チケット処理、データやコンテキストの参照が可能になる。企業がこれまでServiceNow上に構築してきた業務自動化プロセスを、外部エージェントが直接実行できるようにする仕組みだ。
Action Fabric上で実行されるすべての処理は、自動的に「AI Control Tower」を経由する。実行時にはIDや権限、監査証跡が検証される。
Action FabricにはAnthropicが初のデザインパートナーとして参画する。両社の協業により、Anthropicの自律的に業務を実行するデスクトップアプリ「Claude Cowork」は、ServiceNowのガバナンス基盤に直接接続する。
企業ユーザーがClaude Cowork上でアクセス権限を申請すると、ServiceNowが適切な承認プロセスを自動で実行する。従来のようにITヘルプデスクにチケットを起票し、対応を待つ必要はなくなる。
ServiceNowはAction Fabricにヘッドレスアーキテクチャを採用した。ヘッドレスアーキテクチャは、ユーザーインターフェースを介さず、APIとMCPだけで基盤ロジックに直接アクセスする方式を指す。ユーザーがプラットフォーム画面からパスワードを直接リセットする場合でも、AIエージェントが代行する場合でも、内部で実行されるプロセスには同じセキュリティ基準と監査基準が適用される。
ビル・マクダーモットCEOは、競合するエージェントにもプラットフォームを開放する狙いについて、エージェントがServiceNow経由で業務を実行するほど、運用データがCMDBやコンテキストエンジンに蓄積され、顧客組織に関する洞察が深まる点を挙げた。
その上で、どの企業が最も充実した実行レイヤーを持つかが、エージェントの集積を左右するとの見方を示した。エージェントが増えるほど運用データも厚みを増し、さらに多くのエージェントを呼び込む好循環が生まれると説明した。