Rippleは、Neuberger Bermanから2億ドル(約300億円)の与信枠を確保した。調達資金は、米国の機関投資家向けマルチアセット・プライムブローカレッジ基盤「Ripple Prime」の拡充に充てる。
Fintech Futuresが12日(現地時間)に報じた。資金は、Neuberger Bermanの資産担保型投資部門であるNeuberger Berman Specialty Financeが供給する。Rippleは今回の与信枠の確保により、Ripple Primeの与信余力を拡大し、機関投資家向けサービスの提供体制の強化と資本効率の向上を図る。
Ripple Primeは、デジタル資産の相対取引(OTC)を支援する機関投資家向けプラットフォームだ。XRPや自社ステーブルコインのRLUSDを含む主要デジタル資産について、取引執行機能を提供している。今回の取り組みは単なる資金調達ではなく、機関投資家向けの与信供給力を高める狙いが大きい。
Ripple Primeの拡大は、Rippleが決済インフラ企業の枠を超え、機関投資家向け金融サービスへ事業領域を広げていることを示している。プライムブローカレッジでは、取引執行、流動性へのアクセス、担保管理、与信供給を一体で提供するため、十分な資金余力とリスク管理能力が競争力を左右する。
デジタル資産市場では、機関投資家向けの与信サービス需要が拡大している。暗号資産取引が現物中心から、デリバティブ、OTC、ステーブルコイン決済へと広がるなか、機関投資家はより高度な資金運用と流動性管理の手段を求めている。RippleはRipple Primeを通じ、こうした需要の取り込みを目指す。
流動性面での接続も広がっている。1月には、暗号資産の独立系取引所LMAX Groupが、RLUSDを同社のグローバル取引インフラに統合すると発表した。この取り組みには、機関投資家向けデジタル資産取引所LMAX DigitalとRipple Primeの連携も含まれる。これにより、Ripple Primeの顧客は新たな価格発見機能にアクセスできるようになった。
またRippleは、Hidden Roadの買収後、取引執行、ライセンス、資金供給の各機能を組み合わせながら、機関投資家向けサービスを拡大している。今回の2億ドルの与信枠は、その中でも与信・金融機能を補強する施策と位置付けられる。Ripple Primeは今後、伝統金融とデジタル資産市場をまたぐ機関投資家向けプラットフォームとして展開を広げる見通しだ。
Rippleは、変動の大きい市場環境では、機関投資家にとって安定した資金調達手段へのアクセスが不可欠であり、今回の提携は顧客需要の拡大に対応するうえで重要だとの認識を示した。