「Zeus: Ouman no Kami」 画像=Com2uS

Com2uSは13日、2026年1〜3月期の連結営業利益が51億ウォンとなり、前年同期比206.9%増加したと発表した。野球ゲームの売り上げ拡大に加え、マーケティング費の圧縮が寄与した。下期は新作MMORPG「Zeus: Ouman no Kami」と、日本アニメIPを活用した「Tougenankim Crimson Inferno」の投入で成長を加速させる方針だ。

同期間の連結売上高は1447億ウォンで、前年同期比13.9%減だった。営業利益率は3.5%。減収の主因は、子会社のコンテンツ制作進捗の変動に伴い、子会社売上高が41.6%減少したこととしている。

一方、単体ベースでは売上高が1229億ウォンと5.9%減少したものの、営業利益は77億ウォンで47.1%増加した。営業利益率は6.3%だった。投資資産の評価損を反映し、純損益は83億ウォンの赤字となった。

収益性改善を支えたのは、スポーツゲーム事業の伸長と販管費の効率化だ。1〜3月期の単体ベースのスポーツゲーム売上高は639億ウォンで、前年同期比23.9%増加した。

特に野球ゲーム群は全体で26.2%成長した。「Com2uS Pro Baseball V26」は前年同期比59%増と大きく伸び、3月の月間売上高は過去最高を更新した。Com2uSはWBCのライセンスを直接取得し、ゲーム内イベントと販売施策を連動させることで、シーズン開幕前から利用者流入を押し上げたとしている。「Com2uS Pro Baseball V26」の開幕時点のトラフィックは前年を約50%上回った。

「MLB 9 Innings Rivals」は、DAU(日次アクティブユーザー数)が前年同期比で約20%増加し、売上高は29.3%伸びた。「MLB 9 Innings 26」も12%の増収となった。

マーケティング費用は69億ウォンで、前年同期比61.5%減少した。ゲーム売上高に占めるマーケティング費比率は5.6%と、直近3年で最低水準だった。

一方、RPG部門の売上高は566億ウォンで、前年同期比25.1%減少した。「Summoners War: Tenku no Arena」は「The Lord of the Rings」IPとのコラボレーションにより、直前イベント比で47%高い売上実績を記録した。ただ、会社側はサービス長期化に伴う影響や閑散期が重なったと説明している。

下期の最大の成長ドライバーとして位置付けるのが「Zeus: Ouman no Kami」だ。Aibertonが開発するPvP重視のMMORPGで、第3四半期の国内リリースを予定している。

同作はギリシャ神話を題材とし、Unreal Engine 5とNVIDIAの最新アップスケーリング技術を採用して高品質なグラフィックスを実現したという。

Com2uSは差別化要因として、対戦構造の設計を挙げる。ナム代表は決算説明会で、既存の対戦型MMORPGでは課金額やスペック差によって一部ユーザーが競争から排除されがちだったと指摘。その上で、「Zeus」について、各層のユーザーがそれぞれの役割の中で競争の中心として参加できる構造を目指したと説明した。

ナム代表は「このジャンルで成功を左右するのは、結局はバランスの完成度だ」とも述べ、グラフィックスとあわせて同分野に開発力を集中していると強調した。ギリシャ神話を対戦型MMORPGとして実装する点についても、差別化ポイントの一つに挙げた。

課金モデルは設計の最終段階にある。6日に公開したティザーサイトを通じ、週次・月次で情報を順次開示し、事前登録の前後で詳細を明らかにする計画だ。マーケティング施策は第3四半期に集中させる。

「Tougenankim Crimson Inferno」も下期の発売を目指す。第3四半期と第4四半期のいずれになるかは未定としている。ナム代表は、同ジャンルで高い売上順位と人気の獲得を目指すと述べ、期待感を示した。

中長期のIPラインアップも拡充する。「Gachiakuta: The Game(仮題)」についてCom2uSは、原作アニメがCrunchyrollの週間アニメーションアワードで16部門にノミネートされるなど、グローバルなファンダムを持つIPだと説明した。

同社が公開した戦闘映像は、公式チャネルでの累計再生数が約45万回に達した。二次創作映像を含めると、再生数は約100万回になるという。

また、Kodanshaの「A-Rank Party」IPを活用したアクションRPGは、ダンジョン探索と戦闘を軸に開発を進めており、2027年の発売を目標とする。ナム代表は、これまでのゲーム運営で得た経験を踏まえ、完成度と安定性を十分に確認した段階で投入すべきだとして、慎重なローンチ方針を示した。

利益改善では、手数料負担の低下も寄与している。Com2uSは、一部タイトルで売り上げが伸びるなか、Webショップ決済比率の上昇により、プラットフォーム手数料に伴う支払手数料の負担が軽減していると説明した。

ナム代表は「1〜3ポイント程度の手数料引き下げ効果でも利益に直結する」としたうえで、「下期に入るほどその効果は大きくなる」との見通しを示した。

Com2uSは具体的な業績ガイダンスは示していないが、成長シナリオは明確にした。上期は野球ゲームと「Summoners War」を中心に前年同期比で成長を維持し、下期は新作2本を加えることで、ここ数年で最大の成長局面を実現する考えだ。

同社は「2026年は期待作の発売とグローバルパブリッシングの強化を通じて、もう一段の飛躍を示したい」としている。

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