XRPの現物上場投資信託(ETF)に資金流入が続いている。5営業日連続の純流入に加え、12日には1月以来の高水準となる資金流入を記録した。ETPへの資金流入や先物市場の未決済建玉増加も重なり、市場では足元の調整を経た後の再上昇期待が広がっている。
Cointelegraphによると、12日(現地時間)のXRP価格は直近高値の1.50ドルから6%下落し、1.42ドルとなった。一方で、市場では機関投資家の需要拡大やテクニカル面の改善を背景に、上値余地を指摘する見方が出ている。
機関マネーの流入は、上場投資商品(ETP)と現物ETFの両方で確認された。CoinSharesの集計では、5月8日終了週のXRP ETPへの純流入は4000万ドル。年初来の純流入は1億9100万ドルとなり、運用資産残高(AUM)は25億ドルに拡大した。
CoinSharesでリサーチ責任者を務めるジェームズ・バターフィル氏は、この動きについて、米国のCLARITY法を巡る進展が追い風になったとの見方を示した。
現物ETFへの資金流入も続いた。12日の純流入は2500万ドルを超え、1月5日以降で最大となった。
これを受け、XRP現物ETFのAUMは11億8000万ドルに増加し、累計純流入は過去最高の13億5000万ドルに達した。市場では、XRP関連商品に対する機関投資家の需要拡大を示す材料と受け止められている。
短期的に価格は調整したものの、現物市場とデリバティブ市場の指標はなお強含みだ。TradingViewによると、XRP/USDは5月に入ってから5%上昇している。
CoinGlassの集計では、同期間の先物未決済建玉は23%増加した。アナリストのCW8900氏は、90日スポットテイカー累積出来高デルタがプラス圏に転じ、現物市場の買い圧力が強まっていると指摘。未決済建玉の増加についても、XRPの上昇基調が強まる兆候だと分析した。
テクニカル面でも強気の見方が目立つ。Zayf Crypto氏は、XRP現物ETFが約4カ月ぶりの大きな日次流入を記録したと指摘した。
また、Bird氏は、XRPが日足チャートで数カ月続いた支持線を上抜けたとして、「次の上昇はXRPが主導する」と予想した。ChartNerdは、数カ月にわたって維持されてきた上昇支持線から反発したことで、1.80ドル突破の可能性が開けたと分析。週足MACDのゴールデンクロスもこれを裏付けると説明した。
さらに強気の目標水準を示す声もある。CryptoPatelは、XRP/USDが1ドル〜1.30ドルのレンジを上抜ければ、2024年10〜12月期の上昇局面に似た値動きが再現される可能性があるとして、「10ドルへの道」に言及した。
もっとも、こうした見通しは市場アナリストの楽観的なシナリオに基づく。実際の価格動向は、資金流入が継続するかどうかや、現物需要を維持できるかに左右されるため、慎重な見極めが必要だ。
市場心理の改善も材料視されている。足元では、XRPを巡るソーシャルメディア(SNS)のセンチメントが2年ぶりの高水準に達したという。
現物ETF・ETPへの資金流入、先物未決済建玉の増加、現物市場での買い優勢が重なるなか、XRPは短期調整を挟みつつも上昇再開を試す局面にある。今後は、機関投資家マネーの流入が続くかどうか、またテクニカル面のブレイクが実際のトレンド転換につながるかが焦点となる。