Ethereumは足元で2400ドル近辺が重い展開となっている。現物ETFへの資金流入が伸び悩む一方、Binanceでの保有量増加が供給面の重しとなり、相場は上値を抑えられている。
Cointelegraphが11日に報じたところによると、Ethereumの現物上場投資信託(ETF)への資金流入は3月以降で5億ドルにとどまった。これに加え、BinanceでのEthereum保有量が約40万ETH増えたことで、買いの勢いが鈍っているという。
焦点となっているのは、ビットコインとの現物需要の差だ。同じ期間にビットコイン現物ETFには約45億ドルの純流入があり、価格は8万2000ドルを上回った。一方、Ethereum現物ETFへの流入は5億ドルにとどまっている。2400ドル近辺で上値が重い背景には、現物需要の弱さがあるとみられている。
先物市場も相場の上昇を支え切れなかった。暗号資産アナリストのダークポストは、2月の安値1736ドルからEthereumが33%反発する間に、未決済建玉が45億ドル増加したと指摘した。価格反発局面で、トレーダーが積極的にポジションを積み上げていたことを示している。
実際、Binanceの推定レバレッジ比率は3月16日に0.76まで上昇し、年初来の高水準を付けた。
ただ、2400ドル近辺では流れが変わった。Binanceの推定レバレッジ比率は日曜日に0.57まで低下した。2400ドル突破を見込んだロングポジションが、Ethereum価格の2350ドル割れを受けて巻き戻されたためだ。レバレッジの低下は、急激な清算による上昇加速の余地が縮小したことも意味する。
現物市場では売り圧力も強まっている。市場アナリストのレイによると、5月に入ってBinanceのEthereum準備金は340万ETHから380万ETHに増加した。同時期には、BinanceへのEthereum流入総量も日曜日に77万1689ETHまで急増した。
これは、2月6日に110万ETHが流入して以来の高水準という。
こうした流入は、Ethereumが2330ドル前後で推移し、4月14日以降2250〜2400ドルのレンジ相場が続く局面で起きた。レイは、大規模な取引所流入が新規ポジションの構築や、反発局面での利益確定準備と重なる可能性があるとみている。取引所内の残高が積み上がれば、2400ドル近辺では市場が吸収すべき売り圧力も大きくなる。
短期的な焦点は、2400ドルを抵抗線から支持線へ転換できるかどうかだ。足元では現物ETFを通じた追加需要が力強さを欠くうえ、取引所側の供給も減っていない。この状況が続けば、Ethereumは当面2400ドル近辺で上値を抑えられる可能性が高い。
今回の値動きは、単なるテクニカル上の抵抗線の問題ではない。現物ETFへの資金流入、先物市場のレバレッジ、取引所への供給増が重なった結果だ。Ethereumの短期的な方向感は、2400ドルを超えるかどうか以上に、現物需要がどこまで追随するかに左右される構図が改めて浮き彫りになっている。