Ethereum Foundationは、次期ネットワークアップグレード「Glamsterdam」の中核方針を固め、ガス上限を現行の約6000万から2億へ引き上げる方向を示した。レイヤー1の処理能力拡大を主眼に、ePBSやEIP-8037の採用も決めた。Cointelegraphが12日(現地時間)に報じた。
Glamsterdamは当初6月の実施が見込まれていたが、現在は2026年第3四半期にずれ込む可能性が高まっているという。
今回のアップグレードの主目的は、Ethereumのレイヤー1処理能力の引き上げだ。Ethereum Foundationは、現在約6000万のガス上限を2億まで拡大する方針を明らかにした。
Glamsterdamでは、取引処理の仕組みとデータ管理構造の見直しが柱となる。ブロック生成と検証の方式を改めることで、より大きなブロックを安定的に処理できる基盤を整える狙いがある。
あわせて、検証者がブロック生成を専門ビルダーに委ねられるePBS(embedded Proposer-Builder Separation)についても、導入方針を改めて確認した。外部リレーへの依存を抑えつつ、大容量のブロックをより安全に扱えるようにするのが狙いだ。
データ保存コストの設計を見直すEIP-8037の採用も決めた。ブロックのガス上限引き上げに伴って状態データが過度に肥大化するのを防ぐため、状態データ生成に伴う計算コストを引き上げる内容を盛り込んだ。
Ethereum Foundationは後続アップグレードの準備も並行して進めている。ノルウェー・スバールバルで開かれた相互運用性に関するイベントでは、開発ネットワークの稼働状況やHegotaの対象範囲を巡る進捗を共有したほか、量子耐性を視野に入れたロードマップ「Stromap」も継続して推進しているとした。
組織体制の見直しも進める。プロトコル・クラスターのリーダーシップを交代し、ウィル・ココラン、ケブ・ウェザーバーン、フレデリックを新たなリーダーに起用した。
一方で、バルナベ・モノとティム・ベイコは財団を離れ、アレックス・ストークスはサバティカルに入る。ウィル・ココランはX(旧Twitter)への投稿で、「プロトコル・クラスターに新しい章が始まる」と述べ、Glamsterdam、Hegota、Stromapの取り組みを継続する方針を示した。
今回の発表は、Ethereumが単なる性能改善にとどまらず、プロトコル構造と開発体制の両面を同時に見直す段階に入ったことを示している。今後は、Glamsterdamの実施時期と、ガス上限2億の目標を支える具体的な実装がどこまで進むかが焦点となる。