画像=Nintendo

Nintendoが次世代機「Switch 2」の値上げと販売見通しの下方修正を打ち出し、株価が急落した。メモリー半導体価格の上昇に伴うコスト増に加え、ゲームソフト販売の減速見通しも重なり、投資家の警戒感が強まった。

米CNBCによると、11日の東京株式市場でNintendo株は前日比8.4%安の7020円で取引を終えた。2024年8月以来の安値水準で、年初来の下落率は34%に達した。発売から1年に満たない新型ゲーム機について、値上げと販売鈍化の見通しが同時に示されたことが嫌気された。

株価下落の直接の材料となったのは、「Switch 2」の価格改定だ。Nintendoは8日、主要市場で「Switch 2」を一斉に値上げすると発表した。AIインフラ投資の拡大を背景にメモリー半導体価格が上昇し、生産コストの負担が増しているためとしている。

あわせて公表した今期の販売見通しも、市場の失望を招いた。Nintendoは「Switch 2」の今会計年度の販売台数を1650万台と見込む。これは、昨年6月の発売以降に記録した1986万台を下回る水準だ。

新型ゲーム機は一般に発売2年目に普及が進み、販売が伸びるケースが多い。それだけに、Nintendoが需要の伸び悩みを織り込んだ見通しを示したことは、市場にとって想定外だった。

カンタン・ゲームズのセーカン・トト代表は、値上げが需要減速の主因との見方を示した。新型ゲーム機の販売が発売翌年に減少傾向をたどるのは異例だと指摘した。

一方で、Nintendoは従来から業績見通しを保守的に示す傾向があり、今回の数値も実勢より低めに置いた可能性があるとの見方も示した。

市場関係者の間では、今回の会社計画は過度に慎重だとの受け止めも出ている。Morningstarのイ・ト・カズノリ氏は、メモリー半導体価格の上昇が長期化するなか、値上げは避けられなかったとの見方を示した。

そのうえで、値上げ後の価格も徐々に市場に受け入れられる可能性が高いとし、実際の販売台数はNintendoの想定を上回る1900万台規模になると予想した。

ハードだけでなく、ソフト面の減速見通しも投資家の不安を強めた。Nintendoは、既存Switchと「Switch 2」を合算した年間ゲームソフト販売本数が前年比11%減の1億6500万本程度にとどまると見込んでいる。

こうした見通しは、今後のタイトルラインアップに対する慎重姿勢の表れとも受け止められ、ネガティブ材料となった。

もっとも、市場の一部では足元の株価は割安との見方もある。短期的な材料より、既存のSwitchユーザー基盤が次世代プラットフォームへ移行することで生まれる中長期の成長余地に注目すべきだという指摘だ。

コンソール市場では、発売2年目からユーザー利用が本格化する傾向があるとして、現行の見通しはなお保守的すぎるとの声も続いている。

足元のヒット作も、業績反転の余地を示す材料として挙がっている。3月発売の「ポケットモンスター ポコピア」は、発売から5週で400万本超を販売し、想定外のヒットになったという。

市場では、来月開催予定の「Nintendo Direct」にも関心が集まっている。マリオやゼルダなど主力IPの2026年向け新作ラインアップが示されれば、投資家心理が持ち直す可能性があるとの見方が出ている。

キーワード

#Nintendo #Switch 2 #株価 #メモリー半導体 #販売見通し #ゲームソフト販売
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.