XRP市場で、価格反発と弱気ポジションの積み上がりが同時に進む異例の構図が鮮明になっている。現物価格は持ち直している一方、デリバティブ市場ではショート優勢が長期化しており、市場では2025年の急騰局面前と似たパターンとの見方が出ている。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicが11日(現地時間)に報じたところによると、XRPの資金調達率は2026年2月以降、マイナス圏での推移が続いている。資金調達率は、先物市場でロング(買い)とショート(売り)のどちらが優勢かを示す指標で、マイナスはショート比率の高さを意味する。
足元で注目されているのは、価格動向と市場センチメントの乖離だ。CryptoQuantのアナリスト、ダークポストは最近の市況分析で、「価格が上昇しているにもかかわらず、弱気ポジションが優勢のままだ」と指摘した。
実際、XRPは2月初旬に1.1ドル(約165円)まで下落した後、直近までに約27%反発した。ただ、同じ期間を通じて資金調達率は一度もプラスに転じていない。とりわけBinanceでは、XRPの30日ベースの資金調達率が最長のマイナス期間を記録したという。
こうした動きは、足元のアルトコイン市場の持ち直しとも重なる。BTC、ETH、ステーブルコインを除く暗号資産の時価総額を示すTOTAL3指数は、世界的な不確実性の高まりを受けて一時5440億ドル超縮小したが、その後は約1250億ドルの資金が再流入し、回復基調を映している。
それでも、XRPのデリバティブ市場では慎重姿勢が崩れていない。ダークポストは「多くのトレーダーが、なお一段の下落余地を大きく見ている」としたうえで、「こうした極端な弱気センチメントは、かえって強気転換の前兆になり得る」と分析した。
市場では、足元の構図が前年と似ている点にも関心が集まっている。2025年4月、XRPが急落後に1.25ドル(約188円)近辺で推移していた局面でも、資金調達率は約16カ月ぶりにマイナスへ転じた。その後、価格は反発に向かったが、資金調達率はしばらくマイナス圏にとどまった。
当時は価格の持ち直しが進むなかで上昇圧力が徐々に強まり、資金調達率が遅れてプラスに転じた時点では、XRPはすでに明確な上昇トレンドに入っていた。XRPはその後、2025年7月に約126%急騰し、史上最高値の3.6ドル(約540円)まで上昇した。
ダークポストは、現在の市場も同様の構造にあるとみる。「60%以上急落した後、市場参加者の多くが同じ方向に弱気ポジションを傾ける局面は、強気転換が近いサインになり得る」と説明した。
市場の関心は、資金調達率がいつ反転するかだけでなく、実際の資金流入と価格回復が持続するかどうかに移りつつある。投資家心理が弱気に偏ったままでも、価格とアルトコイン市場への資金フローが回復基調を維持すれば、過去と同様の強い上昇局面につながる可能性がある。