DAPPOSは、短い自然言語入力だけで複数のAIモデルやツールを選定・連携し、各種タスクを実行する低プロンプトAIエージェント「xBubble(エックスバブル)」を発表した。複雑なプロンプトの作り込みやモデルごとの特性理解がなくても、画像・動画生成や文書作成、Webサイト制作、自動化業務に対応できるという。
11日付のCointelegraphによると、xBubbleは、利用者の指示内容を基に最適なAIモデルと実行フローを自律的に選ぶAIエージェントプラットフォームだ。DAPPOSは、従来の生成AIサービスが、目的の成果を得るうえで利用者のプロンプト設計能力に過度に依存してきたと指摘。xBubbleでは、利用者がAIの使い方を学ぶのではなく、AI側が意図を解釈し、適切な実行手順を組み立てる設計を採ったとしている。
同社は「強力なAIを使うために、利用者がAIの扱い方を学ぶ必要はない」としたうえで、「AIがAIを学び、AIがAIを使う構造の実現を目指す」と説明した。
xBubbleの中核を担うのは、「Bubble Engine」と「Bubble Pilot」の2つのシステムだ。Bubble Engineは、タスクごとの標準作業手順(SOP)を生成・検証する仕組みで、依頼を受けるとAIコーディングエージェントや各種ツールを組み合わせた複数の実行パターンを試行する。生成された成果物を比較・評価し、最適な実行経路をSOPとして蓄積していく。
これは、あらかじめ用意したプロンプトテンプレートを呼び出す方式とは異なる。xBubbleは、ワークフローそのものを生成し、複数の実行経路を比較したうえで、最も効率的な方式を選択する点が特徴だ。
Bubble Pilotは、利用者の短い指示を解析してタスク内容を判断し、蓄積済みのSOPの中から最適な実行経路に処理を振り分ける。最適化済みのSOPが存在しない場合は、汎用AIエージェントが処理を引き継ぐ。
DAPPOSは、低プロンプトAIの本質について、「利用者の意図をなくすことではなく、AI運用の負担をシステム側に移すことだ」と強調した。
製品は単一機能ではなく、作業環境を軸に構成した。まず「Bubble Computer」は、調査、執筆、デザイン、検証といった複数段階の作業をプロジェクト単位で処理するワークスペースだ。利用者が目標を示すと、サンドボックス環境内で必要な機能やツールを呼び出し、最終成果物の作成まで自動でつなげる。
もう1つの機能である「Bubble Personal」は、利用者のローカル環境と連携するモードだ。個人ファイル、ブラウザ、アプリ、スケジュールなどにアクセスし、メールを基にしたブリーフィング作成、写真整理、データ収集といった個別業務に対応する。セキュリティ面では、システムレベルの変更やインストール作業はクラウドコンテナ内で実施した後に破棄し、利用者端末では許可済みの動作だけを実行するよう制限した。
xBubbleは、日常的な軽作業向けの「Fast」モードと、より安定した成果物の生成を重視する「Work」モードの2種類を用意する。同社は「AIの使い方を学びたくはないが、求める結果は明確な利用者を想定した製品だ」としている。
今後はBubble Engineをさらに高度化し、複雑な業務向けAIソリューションの生成能力を強化する計画だ。SOPの蓄積が進むほど汎用エージェントへの依存度は下がり、タスク別に最適化された実行経路の比重が高まることで、性能と応答速度の改善が見込めるとしている。
DAPPOSは、AIの利用障壁を下げる生産性ツールを開発する企業。Polychain Capital、Binance Labs、Sequoia China、IDG Capital、OKX Venturesなどから、2000万ドル超を調達したと明らかにした。