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Ethereum(ETH)の大口保有者が13億5000万ドル相当のETHを暗号資産取引所Binanceに送金し、市場で売り圧力への警戒が強まっている。機関投資家による入金や取引所残高の増加も重なり、短期的な需給悪化を意識する見方が広がっている。

ブロックチェーンメディアのBeInCryptoが11日(現地時間)に報じたところによると、暗号資産の大口保有者であるガレット・ジン氏は、4日間で保有していた57万7896ETHの全量をBinanceに送金した。

オンチェーン分析アカウントLookonchainによれば、今回移動したETHの大半は、同氏が8カ月前にBitcoin(BTC)から組み替えたものという。当時のETH価格は約4591ドルで、Lookonchainは同氏が現在、約13億ドルの含み損を抱えていると指摘した。

取引所への大量送金が直ちに市場での売却を意味するわけではない。ただ、取引所への流入は一般に換金や清算の可能性を示すシグナルと受け止められやすい。今回の動きが注目されるのは、足元で機関投資家による資金移動と取引所のETH残高増加が同時に確認されているためだ。

実際、BlackRockとFidelityも先週、Coinbase Primeに計3万5000ETH超を入金した。内訳はBlackRockが1万1475ETH、Fidelityが2万3919ETH。市場では、こうした動きも短期的な需給の重しになるとの見方が出ている。

大口保有者の動向にも同じ傾向がみられる。あるアナリストは、5月に入ってからBinanceへのETH流入が時間単位で急増する場面が目立っていると指摘した。BinanceのETH保有量は現在約362万ETHで、中央集権型取引所全体のETH供給量の約24.6%を占めるとの見方を示している。

CryptoQuantのデータでも、取引所全体のETH準備高は増加している。5日時点で1436万ETHだった残高は1495万ETHに拡大した。取引所に積み上がるETHが増えるほど、市場は追加供給の可能性をより織り込みやすくなる。

もっとも、今回の送金が実際の売却につながるかどうかは確認されていない。大口保有者が即時の処分ではなく、担保設定や流動性管理を目的に取引所へ資産を移すケースもあるためだ。

その一方で、大口保有者の送金、機関投資家の入金、取引所準備高の増加が同じ時期に重なっている点は無視できない。今後の焦点は、BinanceやCoinbase Primeに入金されたETHが実際の売り注文に結び付くかどうかにある。単なる保管や担保設定にとどまれば警戒感は和らぐ可能性があるが、大規模な流入が続けば、ETH相場は短期的に需給面の重しを抱える展開となりそうだ。

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